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始まりは12月

まだ12月になったばかりだというのに、冴子はこういった。

「お正月は家に来てね。」

僕は変な間を作ってしまい、返事を躊躇してしまった。

「イヤ?」

「イヤってことはないけど…」

「じゃ、来てね。」

「ん、うん。」

無理はしてない。肯定的な答えを促してくれて、むしろ有難かった。今度は間を作らず返事できたし、断る理由はなかった。緊張の色は隠せなかったけれど。

だって、お正月に遊びに行くって、特別なことだよな。そんなことを考えていた。


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