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気が付くと寝ていた
いやあのままのように芋虫状態ではなく
人でのように大の字に寝ていた
いささか横暴な言い方だがそのようして寝ていた
辺り全てが清潔と言っても何も問題はなく
唯一問題なのは髭頭等で原色の酷いTシャツを着ていた僕に思われた
酷く場違いな気がする
しかしどうやら今の僕は青と白の存在すら、危うくなってしまいそうな清潔な薄そうな色のパジャマに身を通していた
もちろん先ほども言ったとおり足や手には何も縛るものもなく
さらには目や口にもそれはない
しかしもちろんなのか左足が疼くどころの痛みではない物を感じるところからやはり夢などではないことが計り知れる
「あら後藤さん目が覚めたんですね」
僕はその時なぜか「カクスイショウ」を思い出したのだがしかし
関係は殆ど無いだろう、たぶん笑いに目覚めもしなければ
ギリギリ起きたことしか関係しまい
「。。・・・・・」
僕はぼやける線でその声の人を見つけた
それは別にぼやけた人間というわけでも
またぼやけた生き物というわけでもない
実体はしっかりと形を保っているはずだがしかし
僕の視界がぼやけていた
しかしそれは予想とはんし白い天使のような看護婦どころか
白い悪魔な看護師でもない
紫の原色体がこちらに笑みを白々しいほど愛らしく向けてよってくる
何故にぼやけているのにそれが分かったかと言えばそれが
僕の目と鼻の先まで顔を近づけてから、止まったからに他なら無い
しかし嬉しくも嫌悪感の募る顔がいきなり横にそれた
そして後ろを振り返ると
「博士実験は成功しました」
と言った




