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第9話:揺れる日常

倉庫を出た三人は、夜の港町を歩いていた。

街灯に照らされる石畳は冷たく、静かな波の音が遠くから響く。

しかし、心の中には倉庫での影と黒髪青年の瞳が残り、安らぐ暇はない。


「……こんなに怖いのに、なんでワクワクするんだろう」葵が小さく笑う。

奏も微笑み返すが、その目は真剣そのものだ。「私も……でも、なんか面白いんだよね」


颯は少し前を歩きながら、二人の会話を聞きつつも警戒を解かない。

「油断は禁物だ。小さな違和感も見逃すな」

その声に、葵と奏は頷く。恐怖と緊張の中に、友情と安心感が入り混じる瞬間。


三人は街角のカフェに立ち寄ることにした。

カフェの温かい光が、少しだけ心を落ち着かせる。

「……日常って、こういう瞬間が大事なんだね」葵の声は柔らかい。


だが、微かな違和感は消えない。

テーブルの上に置かれた砂糖の瓶が、いつの間にか微かに動いたように見えた。

「……気のせいかな」葵は自分に言い聞かせる。

しかし、背後の影はすぐそこにあるような気配を放ち、街の静けさを裂く。


友情と恐怖、日常と非日常。

港町の夜は、まだ何も終わっていないことを三人に静かに知らせていた。


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