表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/73

第12話:死の記憶決着・影王との結末

廃墟の中心、光と影が激しくぶつかる空間。

葵の胸の光は最高潮に達し、死の記憶が完全に融合した。

痛み、孤独、恐怖、後悔――すべてが力に変わり、全身を駆け巡る。


影王の黄金の瞳が揺れ、翼が大きく振るわれる。

黒い影の渦が廃墟を覆う。

──アオイ……お前の覚悟……全てを背負ったか……


葵は拳を握りしめ、胸の光を前方に放つ。

「……絶対に逃げない!

 死んだ私も、生きている私も、守りたい人も、全て受け止める!」


光が黒い影を押し返し、〈声喰い〉の群れが吹き飛ぶ。

影王の翼が廃墟を叩きつけるが、葵の光は決して揺るがない。


──なるほど……全てを受け入れた力……

だが、最後の力を見せてやろう……


影王が全身を漆黒の闇に包み、黄金の瞳がさらに光を増す。

廃墟全体が揺れ、瓦礫が舞い上がる。


葵は深く息を吸い、胸の痛みを光に変え、全身で影王に立ち向かう。

──これが私の全て!

死の記憶も、影王も、絶対に逃さない!


光と影が衝突し、廃墟が轟音と共に崩れる。

影王の翼が振るわれるたび、衝撃波が広がるが、葵は揺るがず前に進む。


黄金の瞳がゆっくりと閉じる。

──お前の力……死の記憶の融合……

これ以上、私を止められる者はいないか……


葵は拳を胸に押し当て、全力で叫ぶ。

「……終わらせる!

 死の記憶も、影王も、全て私の手で!」


光が爆発的に広がり、黒い影を飲み込む。

〈声喰い〉の群れは消え、廃墟の中で静寂が訪れる。

影王の黄金の瞳が静かに光を失い、漆黒の翼が崩れ落ちる。


葵は膝をつき、胸の痛みを抱えながらも息を整える。

影の少女が駆け寄り、葵を抱きしめる。

「葵……やったのね……」


弟影も涙を流し、手を握る。

「おねえちゃん……すごい……」


廃墟の霧が晴れ、光が差し込む。

死の記憶は浄化され、影王は静かに消え去った。

葵の胸には痛みの痕跡が残るが、それはもう力の一部となった。


葵は微笑み、影の少女と弟影に視線を向ける。

「……ありがとう。

 みんなのおかげで、ここまで来られた」


影の少女が優しく微笑む。

「これで、新しい未来が始められる」


弟影も力強く頷く。

「ぼくたち、ずっと一緒だよ」


葵は深呼吸し、崩れた廃墟の奥を見つめる。

──死の記憶も、影王も、終わった。

そして、これからは……生きる未来だけが残る。


光が廃墟の隅々まで広がり、静寂と安堵が訪れた。

葵、影の少女、弟影――三人は互いの手を握り、歩き出す。

死の記憶を乗り越えた先に、希望と未来が確かに広がっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ