第11話:死の記憶の真実・影王最終形態
廃墟の空間が激しく揺れ、光と影が渦を巻く。
葵の胸の光はさらに強く膨らみ、死の記憶が完全に顕現した。
痛み、孤独、恐怖――全てが力となり、全身を駆け巡る。
影王の黄金の瞳が鋭く光る。
──よくここまで来た、アオイ。
だが、これが私の全力ではない。
黒い翼が広がり、影王の体が闇に溶け込むように膨張する。
その姿は廃墟を覆い尽くすほど巨大になり、黄金の瞳だけが煌々と光を放つ。
──これが……影王の最終形態……
全ての影、全ての死の記憶を背負った姿……!
葵は拳を握り、胸の光をさらに増幅させる。
「……逃げない!
死の私も、生きている私も、守りたい人も、全部受け止める!」
影王の体から漆黒の霧が放たれ、廃墟全体を飲み込もうとする。
〈声喰い〉の群れが圧倒的な数で押し寄せ、葵を取り囲む。
弟影が叫ぶ。
「おねえちゃん! 絶対に負けちゃだめ!」
影の少女も肩を抱き、声を張る。
「葵! 全てを受け止める力を信じて!」
葵は深く息を吸い、胸の奥の痛みを光に変え、影王に突き進む。
──全て、私のもの!
死の記憶も、影王も、誰も逃さない!
影王が翼を振るい、黒い影の渦が廃墟を押しつぶす。
しかし葵の光がそれを押し返し、〈声喰い〉の群れを次々に吹き飛ばす。
黄金の瞳が怒りに光る。
──なるほど……その力……死の記憶の真実を完全に受け入れたか。
葵は拳を握り、声を張る。
「絶対に逃げない!
私は、死の記憶も、影王も、全てを私の手で終わらせる!」
光と影が廃墟全体でぶつかり、瓦礫が舞い上がる。
影王の最終形態が全力を解放し、黄金の瞳が光を増す。
葵もまた、死の記憶と融合した力で正面から立ち向かう。
──これが……死の記憶の真実か……
──そして、この戦いが……終わる時か……
葵は胸の痛みを力に変え、影王の正面に突き出す。
──逃げない。
死の記憶の真実も、影王の全ても、私の手で終わらせる!
廃墟に光と影が激しくぶつかり合い、死の記憶の真実と影王の最終形態との最終決戦が始まった。




