表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

「論理的整合性」と「夜の情緒」

作者: エンゲブラ

かつて『朝まで生テレビ』という番組があった。


夜も深い時間帯から始まり、早朝の時間帯までライブで、討論という名の「大人の小競り合い」を楽しむ、現実を戯画化(カリカチュアライズ)したような番組だった。


普段はとっくに寝ているような時間帯に、自論を戦わせる(自称も含めた)言論人たち。夢の中を泳ぐかのように、突拍子のない感情論が飛び出したり、酩酊(めいてい)状態で語る夢のような説を(ろう)する人間が出てきたりで、なかなかに楽しいものであったと記憶している。普段は乱れを見せないひとたちが、真夜中という泥沼で口を滑らせる。酒の席で飛び出した言葉こそが、その人間の「本音」であるかのように、覗き見趣味の視聴者たちをワクワクとさせた(実際に、こんな見方してたのは筆者だけかもしれないが)。


しかし、最早そういった番組も、現代では価値を持たなくなった。なぜなら現代人の大半が、真昼間からその理性を眠らせ、活動しているような状況だからだ。


スマホの登場により、四六時中、情報の波に浸かり続ける人々。「休憩」のつもりでスマホをいじり、結果として「慢性的な脳疲労」を引き起こしている。それでもスマホがやめられない。これでは永遠に泥酔している状態にも等しい。


本来、真夜中の情緒であったはずのそれが、真昼間から、そこかしこで垂れ流される現代。人間が理性を保てる限界値は、せいぜい「午前中いっぱい」といったあたりか、今となっては。


とりあえず、アミロイドβの排出にはサウナだ。

銭湯にでも行くかな。


あ、今日は定休日やんけ……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
 なかなかの痛烈な批判です。  そしてそれを否定できないのがまた悔しい。  最早どうしようもない現代の流行病のようです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ