プロローグ
こちらの作品に興味を持っていただきありがとうございます。
この作品は、私自身が体験した出来事や、かつて友人たちと訪れた心霊スポットでのエピソードを元に、脚色やアレンジを加えて、尚且つ、一つのストーリー仕立てにしたものです。
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それでは『コンビニエンスホラーナイト〜店員さんのちょっと怖い話〜』をお楽しみください!
「もう無理、別れよ」
その一言が頭の中で何度も響く。出勤前にその言葉を浴びせられた私、夜蛾キョウコの心はズタズタで、そんな最悪の気分を抱えたまま、夜中の1時まで売れないキャバ嬢として働いた。愛想なんて元々得意じゃない。仕事中はいつも通りのつもりだったけど、笑顔が引きつっていたのは自分でも分かっていた。
終わった……。
やっと解放された仕事を後にし、気分転換にいつもとは違う帰り道を選んだ。蒸し暑い真夏の夜。暗闇に溶け込みそうな私の足は、街灯の灯りを頼りに慣れない道を進む。ふと、視界の端に強い光が飛び込んできた。そこにはコンビニがあった。
「こんなところにコンビニなんてできてたんだ……」
そういえば、キャバ嬢になって3年。日中に近所をうろつくことはほとんどなくなったし、出かけるといえば彼氏――いや、元彼の車で遠出するくらいだった。そんな生活をしていれば、近所の新しい店なんて気づくはずもない。
「暑いしアイスでも食べて、少しでも楽になろうかな……」
駐車場は広いが、こんな時間に車なんて一台も止まっていない。私は入口へ向かった。涼しさを期待しながら――。
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