6話 紅茶の友情(ソフィア)
メアリー様、ナタリー様と分かれた後、私は校舎を抜けた先にある
学生寮に向かった。ここで私はとある人と合流してからクラスに向かう。
◆◆◆
「ソフィア、久しぶりだね。」
「エルマ~っっ!会いたかった!!」
彼女はエルマ・チェヴァロ嬢。私の友人。
いつの間に貴族の友人ができていたかって?
きっかけは私がマナーの勉強のために参加した小さな舞踏会。
パシャン
「キャっ」
「「!!!!」」
「あら。ごめんあそばせ。」
とある令嬢が気の弱い令嬢に熱い紅茶を掛けたのだ。
紅茶をかけられた令嬢、アナ嬢はさっき気になる人と踊る約束をした、と
嬉しそうに話していたのに。
うつむいて泣きそうな顔をしている。
気が付いたら私は彼女に向かって走り出していた。
「わっ、へ?ソフィア様?」
そのまま彼女の手を取って…
「「???」」
…休憩室まで走り出そうとしていたのは、私だけではなかった。
私と同時にアナ嬢の手を取ったのがエルマ嬢だった。
◆◆◆
結局三人で休憩室に向かって、エルマ嬢は熱い紅茶で赤くなった
アナ嬢の腕を冷やすための氷を、私は染み抜きをするためのハンカチと
メアリー様の発明品、染み抜きスプレーを準備した。
その後は無事、アナ嬢は気になる人と踊れて万事解決。
紅茶を掛けたのはアナ嬢の恋のライバルだったらしい。
それにしても。
「いや~…びっくりしたよ。」
「本当ですわ。まさか同じ事を考える人がいるとは。」
アナ嬢を送り出した私たちはしばらく大爆笑をしていた。
それ以来アナとエルマとは親友とも言える仲になった。
エルマの家は名馬を何頭も育ててきた、ちょっと変わった貴族家。
さっぱりした明るい性格でこげ茶の髪を肩で切り揃えている。
アナの家は糸に関する事業を管理している貴族家。
とても器用であっちこっち走り回る私とエルマを見守ってくれる。
怒らせると怖い。彼女は黄緑の髪を後ろで三つ編みにしている。
◆◆◆
「じゃあ行こっか。わたしたちのクラスに。」
「うん!」
そうして私たちは階段を上って教室に向かう。
アナは風邪で寝込んでいるらしい。
後でお見舞いに行こう、と話している。
不安いっぱいだった学園もこの二人がいれば絶対楽しい。
もっといっぱい友達ができたらいいな。




