8話 暗いわぁ、、、。メアリーー)
アルフィード様と歩いていく。
「わあ、、すごいところに入ってきましたわね。」
「足元に気を付けてください。暗いから。」
――――しばらくはね、キラキラした表通りを歩いていたの。
可愛い雑貨屋さんやカフェも行った。
だけど何ということでしょう。
ただいま私たちが歩いているのは裏道も裏道。
お昼なのにじめじめしてるし建物の影で薄暗くって、
デートって何だったかなぁ、、、?
アルフィード様のことは信用してるつもりなんだけどな。
パチッ、、、
「ふぁっ!」
え、なんか急にぴりってした。静電気が全身に走ったみたい。
「大丈夫ですか!?」
「え、ええ。なんかピリッとしたような…。」
歩調を合わせてくれていたアルフィード様は
何ともなかったようで驚いた様子で気遣ってくれる。
いや、ほんとに何だったんだろう。
こうなるとますますこれが気になるよね。
なんとなく気を使って聞かなかったけどさすがに気になってきた。
「あの、、今から向かう場所の事、訊いてもいいですか?」
そう。私は行き先を知らない。手紙に書いてあった見せたい場所に
行くのだろうということしか分からない。
これはあれだね。グウェンに知られたら
「お嬢様は危機感がないのですか?!」
って怒られるやつだね。
「…。俺の、思い出の場所、かな。」
???
頭にはてなをいっぱい浮かべる私を見て少し表情を緩め、
彼は続けた。
「メアリー嬢はこの婚約、どう思っていますか?」
「…、とても良い婚約だと思いますわ。家柄的にも
権力的にも外聞的にも。」
「そうですね。でも、貴女の気持ちは?」
急だねぇ…。暗がりでも真面目な話っていうのは理解した。
「貴族に生まれた以上、政略結婚は覚悟していましたわ。
だけど、実際にお会いしてアルフィード様はとても素晴らしい方、
私なんかにはもったいないくらいの方だと知りました。
ですから私は嬉しいと思っております。」
お父様よりも年上の方との結婚や、家族となかなか会えない
外国に嫁ぐことも覚悟していましたの、と微笑む。
もう、20分くらい歩いたかな?
私は仕事でしょっちゅう駆けずり回ってるから平気だけど
本当の深窓の令嬢だったらどうしてくれたんでしょう?
急に、彼が立ち止まる。
「メアリー嬢、、、。」
振り返って少し身をかがめ、私の視線に合わせてくる。
私の心臓が一回、大きく脈を落とした。
え、近い。イケメン…
じゃなくて!!
「ど、どうされましたの?」
◆◆◆
「俺の事を見てよ。未来の奥さん。」
いいね、ありがとうございます




