表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢を救いたかった転生者はゲーム終了後に生まれ落ちる  作者: じゅーんふらわー
2章~悪役令嬢について~
33/44

別視点 とりかご(アルフィード)

今日はメアリー嬢と街に行く。

俺は前の日の晩から緊張しまくっていた。


女性と二人っきりで出かけたことが、今までにあっただろうか。


彼女は何が好きなんだろうか?

どこに行ったら喜ぶだろうか?

どんなことを話そうか?

どんな服で行こうか?

…etc.



「フィル兄さん、どうしよう。」






◆◆◆







「ふはっ。くっっ…。」

兄さんは声が出ないほど笑って苦しそうだ。


「俺、、、この上ないほど真剣なんだけど。」


「いや…おてんさいが普通のことで悩んでんのがツボにはまってさ…。」


まだヒイヒイ言いながらもアドバイスしてくれることになった。





「さて、アル君。俺が女の子を落とすとき、どうすると思う?」


「先生。わかりません。」


「正直でよろしい。俺ならね、ギャップを見せる。

 いつもと違う服、髪型、しゃべり方。」


「…を、作るってこと?」


「うーん。ちょっと違うかな。例えばアルだったら…」


俺は普段から王族らしいふるまいを心掛けている。

フィル兄さん曰く、家族といるときのような少し崩した態度で

敢えて接することで女性はドキッとするんだとか。



なるほど?


過去一の難問にぶち当たった気がする。

よく理解ができない。



「とりあえず、できるだけ俺達と接するみたいに。」

ここ、テストに出ます。忘れないでね。と微笑む兄。


そして当日。

国王の銅像前での待ち合わせ。

思ったよりも早く着いてしまった。


なんとなく本を読む。


「お待たせしてしまってごめんなさい…」


柔らかく澄んだ声が聞こえる。


顔を上げる。



思考停止フリーズ



綺麗だった。

彼女は町娘のような変装をしていたが可愛らしさは全く隠れていない。


むしろ…



フィル兄さんの言うギャップとやらを食らった気がする。




そんな俺にはとある悩みがある。





彼女と前回話してみて、数回文通をしてみて分かったこと。





――――絶対に俺を異性として意識していないよな。



婚約は義務のようなものでただの友人的なものとでも思っているのだろう。


自分ごときがお時間取らせてごめんなさい。


そんな申し訳なさを言葉の端々から感じた。



何言ってるんだ。


今の俺には君と過ごす時間こそが何よりも価値のあるものなのに。


外の世界から完全に遮断してずっと閉じ込めてしまいたい。

そしてそこで永遠よりも長い時間ときを二人で過ごせたら幸せだろうな。







そう。この男の唯一ともいえる欠点は、、、病的な愛の重さだった。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ