4話 美の結晶(ソフィア→シェロン)
「え、学園ですか?私が?」
びっくりした。メアリー様からの急な提案だった。
正直めっちゃ行きたいっ!
そしてあれよあれよと話は進み、
私はとあるお貴族さまの家に養子として入ることになった。
そしてその貴族の方と初めて面会する日。
「シェロン。お願いね。」
…?
「はぁ~い♪」
「え、?メアリー様?」
なになに?え、なに?
◆◆◆
「ソフィー、服、脱いで?」
「しぇ、シェロンさん?」
いつものゆったりとした雰囲気から一転。
おしゃれな丸眼鏡をかけたシェロンさんはなんか、すごかった。
「はい、ここに座って。」
「は、はい。」
連れてこられたのは豪華なお風呂場。
そしてこれまた豪華な椅子に座らされて…
バッシャーン。
「ひぃやぁっ!」
お湯をかけられた後、もこもこの泡で包まれる。
手に乗せてさかさまにしても落ちないほどもちもちな泡を
タオルに乗せてくるくると体中を転がしてくれた。…気持ちいい。
「今までどうやって洗ってた?」
「ふ、普通にたらいで洗濯物と一緒に。」
「…。そっか。」
じゃあとりあえず、とシェロンさんはいくつかの液体を混ぜて
湯船の中に放り込む。
「ここに入って。」
「いい匂い…。」
「はちみつとオリーブオイルが入ってるわ。あとお花の精油も。」
少し白く濁ったお湯はあっと言う間に私の意識を落とした。
◆◆◆
眠りに落ちた彼女の髪を丁寧に梳かす。
何度もシャンプーで洗って流して。
シャンプーもお嬢様の発明品。私も少しアドバイスをしたので
効果は保証する。
「…うん?」
彼女の髪を何度も洗ううちにだんだん色が抜けてきた。
オイルを塗ってタオルでくるみ、もう一度体をこする。
ここに来てからだいぶ身ぎれいになったと思ってたけど
だいぶ垢が出るね。
クリームでマッサージをして顔も丁寧に洗う。
細くて長い手足。
小さな顔。
長くてふさふさのまつげ。
彫が深めで彫刻並みの綺麗な鼻。
薄い唇。
一つ一つを磨いていくうちに面白いほど輝きを増す。
何か宝石を発掘して、整えてアクセサリーにしてるみたい。
そして――――銀色の髪。
灰色じゃなかったのね。
目を覚ました彼女は、、、
世界最高の、美の結晶だった。




