2話 お友達がいないのです。(メアリー)
コンコン
…ドガッ
「お父様、私、学園に行きたいわ。」
悩んだ末。
私が出した結論。
執務室で資料を眺めていた父様は顔を上げる。
「おー。急にどうした。…あんなに嫌がってたじゃないか。」
「私ね、最近、気づいたことがあるの。」
「ん?」
私…
「お友達がいない!!!!」
!!!!
「ふっ…」
目を見開いていた父様は思わず、といった様子で吹き出す。
「わ、笑い事じゃありませんわ…!」
「いや、なんか今更感がすさまじくてな。」
不服だと顔面いっぱいでアピールしつつ確かに、とも思う。
私は物心ついた時からひきこもり。
転生に気づいてからは土下座病が発症してしまいお茶会にも出ていない。
ずっと大人たちや家族と商会を運営しつつ過ごしてきたのだ。
同世代のお友達がいないっ!!!
通常は12歳になった時点で入学するのだが
私がとても嫌がったので体調を理由に断った。
その代わり家庭教師をつけてもらって勉強している。
そんな私がなぜ友達を欲しているのか。
それは…相棒が欲しいから!!
候補となる人を考えたときに全くと言っていいほど
思いつかなかった。
どうせ陰キャですよーだ。
「確かに少し不安があります。なのでもう一つお願いがあるのです。」
「言ってみろ。」
「ソフィアと一緒に学園に行きたいです!」
学園は12歳から18歳の6学年。
ソフィアも該当するのだ!
「なるほど…しかし、問題があることも分かっているな?」
「彼女が、貴族じゃないこと。」
よっぽどの事情がない限り貴族しか入学できない。
「ああ。しかもいきなり3年に転入するには学力が不安だ。」
しかし父様も私が学園に行くことには賛成のようだった。
「少し検討してみよう。だが全て叶うとは約束できない。」
「もちろん分かっています。ありがとうございます!」
こうして私は情報を得る手段にひとつ、めどが立ったのであった。




