1話 きっと来る~きっと来る~(メアリー)
遅くなりました
まず始めたのは商会を通して情報を集めること。
商会には様々な立場の人が出入りするので本気で情報を
集めればいろんな方向から真実に近づけるでしょう。
私が集めたいのは次の4つの情報。
・オリヴィアは本当に悪女だったのか
・彼女を処刑しようとしたのは誰か
・なぜ彼女は生きているのか
・ソフィアの父親は誰なのか
最初の二つはたぶん商会で何らかのヒントは得られると思う。
けど最後の二つはきっと国家機密レベル。
――――私の腕の見せ所っ!
とはいってもいきなり
「メイドの母親について調べたいんですぅ~」
というのはやばいよね。
ギロチン見たときに一回精神やっちゃってるから
周囲(家族とか)にまたおかしくなったと思われる…のは困る。
動きにくくなるじゃん。
――――――――
転生者ってこと、まだ誰にも言ってないからね、、
たまに家族やメイドに言ってしまいたくなるけど
転生とかはこの世界でもフィクション扱い。
小説とかではよく、魔法のある世界に転生!
これは実は偉い人の企みで召喚されたのでした~
とかがあるけどこの世界には魔法はない。
私、怖いんだよね。仲のいい人に見放されるのが。
こうして十数年過ごしてきて周りの人がいい人だって知ってるよ。
きっとよっぽどのことしない限り仲良いままでいてくれる。
けどやっぱり知らないものって怖いんだよ。
現実にはあり得ないって思ってる物の知名度は低い。
ちゃんと知ろうとする人よりも目の前に転がってきた情報をもとに
自分で解釈しちゃう人のなんと多いことか。
私だってこの世で一番、無理なものがある。
それは――――
貞〇さん。 〇子さん。
ほら、多分知ってるよね。有名なあの方ですよ。
井戸の中やテレビの中から出てきて、長い髪で顔が隠れてる。
長い髪だったことがある人は一回ぐらい真似したんじゃない?
前世の小学生3,4年生くらいだったかな?
深夜に喉が渇いてキッチンに行こうと思ったの。そしたら
『キィーッ、、キィーッ、、』って聞こえてきた。
母はもう寝てたけど父はベッドにいなかったから
「何の音ぉー?お父さん何してんのー?」
とか言いながらリビングの扉を開けると…
「っっっ!!!」
貞〇さんが長い髪の毛から目をのぞかせてるシーン。
見たことないほど大きな三白眼で不気味な音楽と共に
カメラを覗き込むように一気に近づいてくるのだ。
ぞわっっ、、、
えげつない悪寒が全身を包んで
急に背後が怖くなった。やばい、振り向けない。
それから動けないままどんどんテレビは進んでいった。
途中でテレビから貞〇さんが出てくるシーンもあって
テレビに近づけないっ!つまり消せない!
すると足元で
どごんっ
「いゃあ゛ぁっ!!!!」
「ん~?えま?」
…父だった。
どうやらこれを見ていた途中に寝こけてたらしい。
わたしにとって強烈なトラウマだった。
いや、ね、大人になってから貞〇さんの不遇すぎる過去を知ってから
ちょっと同情はしたけど怖いものは怖い。
まあそれと一緒ってことだよね。
私が前世の記憶を持っていると知る
→不気味、怖い。
これはどうしても避けられないでしょ、、。
てことで私は今、相棒を探している。
情報を集めるのを手伝ってくれて、前世のことが話せて、裏切らなくて、
私じゃできないことをしてくれる人。
わあ。びっくりするほど心当たりがない。
私は前途多難な予感のする戦いに
ぐっとこぶしを握り締めて自分に渇を入れた。
ブクマとか評価とか感想とかありがとうございます!
増えてる!て気づくたびにしぬほど嬉しかった…




