6話 地下に埋まりし秘宝(メアリー)
「私、この子に会いたい。」
久しぶりに発した声。
絵を持ってきてくれた兄は綺麗な目を限界まで見開いて、
そのあと涙を浮かべて喜んでくれた。
あの日からなんと、2年も経っていたらしい。
一回声を出してしまうと私の症状は急速に回復していった。
一年がたつ頃には商会の仕事を再開。
私はいつの間にか10歳になってたんだってー。びっくり。
あの少女が描かれた絵は近くの村の市場で手に入れたそう。
「ほぼ押し売りされた。
…この子がほんとに存在するかもわからない。」
でもどこかオリヴィアを彷彿とさせる彼女は
きっとどこかにいる気がする。
勘だけどねw
それから私は新商品をバンバン生み出しまくってプリムラ商会は
貴族、平民に関わらず誰もが知る店に成長していった。
私は貴族としての社交の場には出なかった、
というより出してもらえなかった。
一度だけ家で開かれたお茶会に出たことがある。
その時…
「ご機嫌麗しゅう、メアリー様。」
「kkkこ、こんにちはっ」
…テンパりすぎて土下座をしてしまった。
うーん、、、自分でも意味わかんない。
仕事柄貴族たちとも商談するのよ。ここにいる可憐なお嬢様達より
何倍もいかつい人たちとも交渉してきたんだけどなー。
幸い身内ともいえる貴族たちしかいなかったから助かったけど、
私一応偉いから。ひきこもりでも身分だけはあるから。
ちゃんとした場ではやばい。
その後も何回か社交の場で練習したけどダメだった。
「もはや病ですね。」おほほほ。と先生に言われた。
マナーから言葉遣いまで完璧だと太鼓判を押されてたのにぃ。
私がプリムラ商会のオーナーだということは伏せてあるので
私についた二つ名は…
「地下に埋まりし秘宝」
…ださぁー。何だろう。、、漂う中二病感?
うちの家系は美貌と優秀さがやばいから秘宝ってついてるらしいけど
埋められてるよぉ。地下に。
もっと良い表現なかったのー…?
まあ外聞的には引きこもってるから間違ってないけど。
それから二年の時が経って。ようやく、
例の少女に会えた。




