2話 待っててね(メアリー)
しばらくメアリー視点続きます。
「愛の手紙」はちょっと特殊な乙女ゲーム。
出てくるヒーローは…
アルバート:
王道!ちょっと砕けた態度と大人の優しさ、一途さが魅力の王子であり騎士団長
ルーカス:
禁断!義弟であり子犬系の可愛らしさが魅力
ウィリアム:
危険!ちょっと危険な色気を隠し持つアルバートのクールな「影」
の三人。
攻略対象が少ない分、一人につき数ルート存在する。何個あるのかは不明。
ちょっとした行動でほんとにいろんなルートに行くんだよね。
そして何よりも最大の魅力はキャラクター達!
人数は少ないのに絶妙すぎる設定でみんなを沼に落とした。
そしてヒロインは二人いて、選ぶことができる。
エミリア:
天真爛漫、守ってあげたくなるような愛されキャラ、だけど戦闘能力が超強い
オリヴィア:
完璧で究極の美貌を誇る魅惑のツンデレキャラ
私の推し!オリヴィア様!
だけど彼女は…
――――絶対死ぬ。
エミリアルートでは彼女は悪役令嬢として登場する。
アルバートの幼き頃からの婚約者。
常に周りにたくさんの令嬢を従えて行動しており、
とりまき達はエミリアを様々な方法で妨害するのだ。
彼女自身は何もしていないから婚約そのままにオリヴィアは王妃となる。
ここからです。悲劇は。
作中で彼女は王妃という権力を振りかざして悪行を重ねまくる。
そして処刑されました。ちゃんちゃん♪
オリヴィアルートでも悪役令嬢という立場だけど
ヒーローたちを攻略することが可能になる。
ここでも悲劇が起きます。
エミリアルートと同じように処刑されるか、
もしくは事故や戦争、病気などで死亡…。死に方はたっくさん。
オリヴィアと結ばれたヒーローは嘆き悲しむ。
悲しくも美しい恋愛としてかなり人気があった。
彼女は一回一回の生き様が美しいのだ。
処刑ルートだって彼女なりの正義を貫いている。
何かを守るために手段を選ばない彼女のカッコよさに私は沼っちゃった。
同じようにオリヴィア推しとなった人々は生存ルートを
探し続けた。でも、見つからなかった。
少なくとも、
私に、ビルの屋上から足を踏み外した作業員が降ってくるまでには。
「あ…なんか降ってくる。」
(どうせ死ぬなら愛の手紙の世界に転生したいな。オリヴィアに会いたい。)
努力家で、一途で、完璧で、格好良い彼女を見ていると
社会でくすぶってる私何やってんだろって思う。
大好きなオリヴィアを助けたい!
めっちゃ具体的な願いだったからかな。
私は無事、「愛の手紙」の世界に転生したのであった。




