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私は木花 桜21歳。職業は巫女です。今日はお仕事がお休みの日で、趣味の御朱印集めをしてる際中にどこかに移動してしまったみたいです。言葉がとても可笑しいのは私は今とても動揺しているからです。
目の前のこの人達はとても煌びやかな格好をしています。鎧でしょうか?ドレスの方もいますね。今流行りのコスプレでしょうか?周りもお城の中っぽいので違和感はありませんね。
私と同じで動揺している方が6人いますね。制服を着ていますから学生みたいですね。学生の皆さんが「え?これって転移?」や「小説で流行ってる異世界転移じゃね?」と言ってることから状況は分かってはいるのですかね?
「勇者の皆様。召喚に応じて下さってありがとうございます。我が国は只今魔物に襲われて大変なのです」
「えっと、私たち別に召喚に応じて?……ないんですけど?」
「え?!あの、ですが……魔法陣は皆様が応じて下さってから発動するようになっているのです」
ふむ。何やらきな臭いですね。この方達は名乗りもせず話を進めようとしていて礼儀もありませんね。鎧を着ている方達は、直ぐに剣を振れるようにしていて敵視感があります。魔物?に襲われている中、今こんなに戦える人達がここにいるって可笑しすぎです。私は疑いすぎなのでしょうか?
「あ、そうなんだ」
「はい。では、勇者の皆様この水晶で鑑定をなさって下さい」
「それは強制なのですか?そして貴方は名乗らないつもりなのですか?」と私は疑問に思ったので聞きました。情報収集は大事です。どうやらここは異世界みたいですしね。
「はい。そうです。名乗りもせず申し訳ありません。私はモモンナラ国第1王女のカランナ・モモンナラと申します」
「ご丁寧にありがとうございます。私は木花桜です」と私が自己紹介をしたら周りの学生の子達も自己紹介をしました。
黒髪で185cm位ある体格がすらっとしてるイケメンさんが高橋 璃音君、金髪で髪がふわふわしていて耳に沢山ピアスをしていて女の子みたいな子が足立 夏奈君、茶髪で唇と眉毛にピアスをしている子が渡辺 翔君、とってもスカートが短くて茶髪で化粧が濃い子が阿部 朱里さん、これまたスカートが短くて巻き髪の茶髪の子が横田 恵美さん、背が1番低くて黒髪でタトューが首に入っている子が葉桜 結さん。今の若い子は見た目が凄いですね……私も少し前は学生でしたがあんな格好の子は見たことないです。恐らくですが、巫女を学ぶ為の学校に行ってたのもあるかもしれませんが。
「分かった。んじゃ、やる〜」と阿部さん達は水晶に手を触れ鑑定をしていった。
水晶に触れた途端私はバチっと凄い音がして弾かれてしまった。他の6人はこんなことは起こらなかったのに、私だけが何故か弾かれてしまいました。2、3回水晶に触れてしまったがバチっと弾かれてしまう。
「えっと……こんなことは初めてなので……」と王女様は戸惑っています。この水晶が触れないとどんな弊害が出るのでしょうか?
「水晶に触れないとどうなるのでしょうか?」
「キハナ様の職業が分からないです……」
どうやら私以外の人達は職業?が分かったみたいですね。前途多難な気がしてきました。私はただ神社巡り御朱印集めをしていただけなのですが……これからどうなるのでしょう。