二人が目指した理想郷～使用人との禁断の恋の果てに王宮を追放された王子、魔女と契約し力を手に入れ愛する人との幸せな未来を掴み取る～

世界の半分を領土に持つマルクト帝国、そこは皇帝の絶対的な力の支配下にあった。 　

王宮で暮らす第6王子の少年エミリオは使用人である騎士候家の令嬢マリアンと身分違いであると知りながらも互いに秘めた恋心を抱いていた。

しかし二人の恋路を疎んだ皇帝からマリアンに王宮追放処分が下され、それを撤回させるために謁見を行ったエミリオも王位継承権を剥奪されて追放処分とされてしまう。

そして王宮から追放された二人はやがて辺境の村にたどり着き、王宮内では許されることのなかった愛を深めていった。

八年後、二人が慎ましくも幸せに暮らしていたある日、成人の１６歳を迎えたエミリオはマリアンに結婚を申し込み、二人は主君と臣下から夫婦へとその関係性を変えるがその１週間後にマリアンが謎の死を遂げてしまう。

妻の死の絶望に打ちひしがれるエミリオは突如現れた魔女から持ち掛けられた契約を行い、時間跳躍の魔法を手に入れることになる。
魔法を使い何度も過去へと戻り、マリアンの死の運命を変えるため奮闘するエミリオ。

そして明かされるマリアンの死の因果、その運命を変えるために必要なこととは、かの皇帝からエミリオが玉座を奪い取る復讐劇へとつながっていく。 　

「もう絶対に諦めない、例え何度繰り返すことになったとしても……必ず君の命を救って見せる」 　

これは自由に愛し合うことを許されなかった二人が、幸せな未来のために世界を変える物語。