表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最後まで、Yes。  作者: 上之下 皐月
6/158

第一章 四月その5

僕らはシートの脇に立つとカーリングについての基本的な説明を受けた。

カーリングシューズは片足のみ滑るということ、グリッパーという滑り止めを外すと滑ること、(アイス)の上に乗る際は必ず滑らない足から乗ること、など。

この片足のみ滑るというのが最初は慣れなかった。

隣を見ると経験者達は物凄いスピードで片足のみでシートを行き来している。

僕と長峰友利はペンギンのようにフラフラバランスを取りながらなんとかシートを往復した。

「…滑る足をまっすぐ伸ばして、もう片方の足を振り子みたいに揺らして前に進むの。体幹が必要。…キミ、左利き?」

「あ…はい」

野山乃花先輩が後ろ向き(!)に滑りながら僕には話しかける。

体幹と言われ頭の先から右足(左利きは右足が滑る)までを一本の棒のようなイメージをする。

それから剣道の摺り足。なんとかバランスが保てるようになる。

「…いい体幹してる。お尻の外側、太股の内側、しっかりした筋肉があるのね。うん、いい身体…」

「…」

野山乃花先輩が近付き、僕の下半身を見ながら言う。

キャスケットの下で眼鏡がキラリと光る…ように見えたのは気のせいか。

「ハナちゃん、引いてる引いてる」

土屋旭先輩が止めに入る。

「旭と後輩クンか…攻めは…旭…」

今日は目眩を起こすことが多いようだ。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ