学級委員長への道-1
俺は皇秀太郎、俺は夢にまでにみた私立夜桜高校へと入学した
優しい先輩達、綺麗な校舎のはずだったが…
現実は違った…
規律もなってなく、校舎は汚い、俺の理想は崩れ一気に現実に戻された気分だ
そして俺は思った…この高校の生徒会長となり、俺が理想とする高校へと戻す!
入学式を終えた新1年生達は各自、自分達の教室へと移動した……俺の教室は1号館の3階の場所
クラスは1-4組
教室の黒板には座席表が貼っており、俺の席は一番前の廊下側。
人数は男子21人・女子17人の計38名のバランスのよいクラス人数である。
椅子へと座り、周りを見渡した。
楽しそうにお喋りする者もいれば、窓側の生徒は窓を無関心に眺めており、早速LINEの交換する者などそれぞれの行動をしている。
そして真後ろの席に座って来たのは……
「いや〜奇遇だね〜俺の前とは〜本当に嬉しいねぇ〜」
とニヤリと笑うのはこの高校で初めて出来た友達、明だった。
その後明は俺に満面の笑みで色々と質問をして来た。
・中学で部活は何に入ってた?
・テスト最高で何点?
・好きな食べ物は?
など段々どうでもいい質問になって来たが、
「中学の時はバレーボール部で、テストは社会の96点で、好きな食べ物はラーメンの醤油だ」
と答えると
「醤油ラーメンかぁ〜なら今度俺がオススメのラーメン店に連れてってやる!オススメは……」
と話に追いつけないほど喋る
温度差は有るものの明について少しは分かった事がある
彼はとてもお喋りだ
「そういえばさ〜!さっき変な張り紙があってさ〜!それは…」
と話しているうちに先生が教室に入って来た
その瞬間空気は一変し、みんな話をやめる。明の話も瞬時に止まった。
先生は見た目は30代で黒い短髪で、キリッとした目が特徴的だ。雰囲気ではきちんとしてそうな先生だ。そして先生の第一声は
「え〜っと…今日から1年間担任をやらせてもらう山口だ。よろしく頼む」
予想に反してちょっとやる気のない声で喋る先生だった。
「とりあえず今日はみんなの自己紹介をしてもらう。え〜っとお前からしてくれ」
廊下側の席…俺の事だ
「自分の名前と中学とか適当にお願い」
とやる気のない声で喋る
心配するが、とりあえず自己紹介をする事に
「名前は皇秀太郎、呉中学だ。よろしく」
ちょっと硬い感じの自己紹介であった
次はウキウキと喜びを隠せない様子の明だ
「えっ〜と俺は浅宮明、中学は晋中学出身で……とりあえずよろしく…」
と消沈したように座り込む
ウキウキしてた割には呆気ない自己紹介である
その後も他の生徒達が淡々と自己紹介して行く
自己紹介が終わりちょっと眠たそうな表情の山口先生が再び口を開く
「みんなの名前を知った所で学級委員長とを決めたいんだが、誰かやりたい奴はいないか?」
学級委員長…主にクラスのトップとなり生徒達を動かす、または重要な情報などを報告や宿題を集めたりするなど、多忙な役目である
人によっては先生が中学の時の成績や生活態度などで決める所もあるが、この先生の場合は立候補で決めるようだ
だが学年全体を指揮する生徒会長になる者として、クラス全体を纏められなきゃ生徒会長は務まらない。
そうして、静まり返っている教室の中で手を挙げた
教室を見渡した先生は
「う〜ん……3人もいるのか…困ったな…」
「えっ?」
と、思わず後ろを振り向くと
男女1人ずつが学級委員長を立候補してた
1人目は、桜井悟美。蜀中学から来た女子生徒。黒い長髪で容姿端麗、キリッと整えられてる鋭い目はどこか惹かれる所がある。
2人目は、不知火諒。桜井と同じく蜀中学出身の男子生徒。こちらも容姿端麗で、ちょっと跳ねてるくせっ毛が特徴的。
2人とも常人にはないオーラを感じる。
「とりあえず3人で話し合ってくれないか?金曜日までに決めてくれればいいから」
と先生の言葉の後、3人は3人を見あった。互いをライバル視するように…
この2人も生徒会に立候補するのか?どんな奴らなんだ?と色々な疑問が頭をよぎる。
そんな中、俺の後ろで頭を埋めて寝ている明。
「Zzzz…」
俺はこんな大事な場面だが思った
彼は呑気な奴だと…




