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理想と現実

約8ヶ月前の事…


夜桜市に住むとある中学生の少年皇(すめらぎ)秀太郎(しゅうたろう)はある高校へと入学を決めていた。


そこは、夜桜市の中で一番有名で、競争率も激しい高校であった。


高校の周りには徒歩20分くらいの場所に駅があり、ゲームセンター、映画館と多くの娯楽施設が立ち並んだいる。

休日には多くの人が行き交い賑わいを見せている



話を戻して、夜桜高校は一号館、二号館と2つの練があり、一号館は5階、二号館は4階と、約1000名近い高校生が在学している。中には他県から来た生徒と居て、県内1位のスポーツクラブも多い


パンフレットには規則正しいのをモットーにし、生徒全員が輪をつなぐほど仲睦まじい写真が載っていた。


秀太郎は見学にも行った。そこで観たものは、1人足りとも列を乱さず歩いている生徒達、そして大声ではっきりと挨拶する生徒、秀太郎はそんな生徒達を見て、この私立夜桜高校への受験を受けた。



結果は合格




そして8ヶ月後の4月…

4月…高校の周りには綺麗な桜が咲き、歩道や道路には多くの散った桜があり、一面ピンク色になっている。


8時…校門前では多くの新1年生は写真を撮ってもらったりと大盛り上がり。


そんな中、秀太郎は…


「ここで3年間俺は、多くのクラスメイトや先輩と一緒に、多くの事を学ぶ!」と心の中で意気込む



入学式の為、新1年生達は8時30分までに体育館へと向かう


「今回は生徒会に入らず、別の事に専念しようかな…多分俺よりも優秀な奴が沢山いるだろうしな…」


と色々考えながら体育館へと向かう最中、急ぎ足で秀太郎の肩を叩く少年がいた


「ねぇ!ねぇ!ねぇ!君!トトト、トイレはどこ⁉︎」


その少年は見るからにトイレが漏れる一歩手前の様子だった


急に言われるもんで焦る


「え⁉︎トイレ⁉︎」


「そうだよ!トイレだよ!どこ⁉︎」


「えっ〜と確か…思い出した!」


秀太郎は一度見学に来ていた為、場所を覚えていたのだ


「付いて来い!」


と走りながら手招きしてトイレへと案内する


2号館の1階のトイレ




「こっちだ!」


「!!!!!〜〜〜!!」


少年はトイレのマーク見えた瞬間、秀太郎を追い越し、声にならない声でトイレに特攻した


「どんだけ我慢してたんだよ…うっ…⁉︎」


トイレで見たものとは…


壁のタイルはカビついており、手洗いの鏡は2個ある内の1個は割れてある


あまりの衝撃で廊下まで後ずさりする


「何だよ…これ…⁉︎」


急いで走っていた為分からなかったが、廊下もよぉ〜く見ると汚れが見えたり、ホコリも目立ち、見学した時や受験の時のイメージとは大違いだった…


とトイレの方から


「すっきりした〜ってなんじゃこりゃ鏡が割れてるぞ⁉︎」


と彼の方も走っていて気付かなかったようだ


手を洗いトイレから出て、2人はさらなる異変に気付く


最初に気づいたのは秀太郎だった


暗く誰も居ない2年生の教室をみると


「ゴミが散乱している…それにゴミの整理がめちゃくちゃだ…それに黒板も汚い…」



教室の床にはゴミが散乱し、ゴミ箱は燃えるゴミ、燃えないゴミに分別されてるが、めちゃくちゃに入っている。黒板も消し残しがあり、見て分かるような落書きもしてある



「ここは本当にあの有名な私立夜桜高校なのか…」


と落胆する秀太郎


彼の方も教室を見て気づき始めた


「こりゃあひでぇな…受験に来た時とは大違いだな…」


「もうすぐで入学式だ…急ごう…」


と秀太郎は重い足取りで体育館へと向かう


体育館へと向かう最中、彼は思い出したように語り始める



「そういえば名前言ってなかったな、俺は[浅宮(あさみや)(あきら)]ってんだ、宜しく」


「俺は皇秀太郎、宜しく」


お互いの名前を教えあい、入学式前に1人知り合いが出来た




入学式を行う体育館はとても大きく1000人位は簡単に収まるくらいの大きさだ


入学生達の椅子が用意してあり、後ろには在学生の椅子も用意してある。


秀太郎達も到着し、壁には椅子の座る場所が書いており、クラス毎に分かれいるようだ


「おっ…俺たち一緒なクラスじゃねぇか!やったな!秀太郎…ってどした?」


秀太郎と同じクラスな為、運動会で優勝した小学生の様にはしゃぐ明


だが秀太郎は明と一緒なクラスなのも嬉しいが別の場所に目をつけていた


「やはり…嘘だったのか…あの時の先輩達は…」



見学や受験の時みた先輩達はとても優しく、ピカピカな光に見えるほど綺麗な制服だったはずだが…


今見ている先輩は、片足を膝の上に乗せしゃべり、制服のボタンも何個か外し、中には寝ている生徒もいた。前とは全然違うイメージだ




そんな中、入学式が始まった…


入学式中も後ろから小さく喋り声が聞こえて来て、あくびもする声を聞こえて来た。挙げ句の果てにイビキの声まで聞こえて来たが、流石に先生に怒られていた



「俺が見て来た学校…先輩達はなんだったんだ…騙されたのか…偽っていたのか…」


心の中で落胆する反面、怒りにも思える感情すら現れた

そして秀太郎は心の中で誓った…


「俺は生徒会長になる!そしてこの腐った高校を立て直してやる!」



こうして、入学初日にとても大きな目標が出来た

果たして秀太郎は生徒会長になり、この高校を立て直せるのか?

長い長い3年が始まった…


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