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閃光転移のグレイルガスト  作者: 山田二郎
1章 
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3

人類が地球から追い出されて30年、西暦2250年8月。宇宙への進出を果たし、月に人類が住めるようになって100年が経っていた。この年、月へと逃げた地球側の政府によって、地球奪還作戦が発案、発令された。

人類が月へ逃げた元凶は、人類が作り出した一つのAIにあった。そのAIの名はチェス。

 この時代から丁度250年前に作れられたチェスは、もともと地球の環境管理、人類に対しての豊かな生活を保障するための究極AIだった。その力は絶大で100年足らずで地球の八割にネットワークが広がり、地球の環境は改善され人々も豊かな生活をおくれるまでになっていた。

だがそれは人類に堕落と争いをもたらした。何もせず得られる豊かな生活が、人類の心に影を落としたのだ。となりの者よりも豊かに、隣国よりも豊かに、この世界で一番豊かに、というような欲望を増幅させた。そして人類は己の欲望に忠実に従い、人類で何度目かの戦争を起こした。

 最初は化石燃料や資源を得るための領土の争いであったが、それでは終わることがないと各国は気づき、戦争の目的はチェスの奪いあいに変わっていった。最初にチェスを所有していた島国は、チェスを所有していることで、世界に対し絶対的な影響力を持っていた。だが影響力と力は別物で、世界を敵に回した島国は隣国による攻撃でチェスを奪われ、一瞬にして地図から姿を消した。


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