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閃光転移のグレイルガスト  作者: 山田二郎
1章 
14/41

14 二足歩行搭乗型第二格納庫 シュミレーター室

二足歩行搭乗型第2格納庫


「それでは各自訓練用コックピットに入り込め」


搭乗訓練教官の合図とともに、アキトを含めた新兵達は訓練用コックピットに乗り込んでいく。


『分かっているな』


アキトが着ているパイロットスーツの胸元から電子的なポンの声がした。


「ああわかってるよ、できるだけ抑えてだろ」


アキトはコックピットのシートに座り、左右に備え付けられたレバーを握った。


『目立つことは望ましくない、できるだけ平均に、できるだけ目立たないことを心がけるんだ』


アキトはポンの声を聞きながら、コックピット周りの計器をチェックし始める。


「だいたい訓練で乗った機体と同じか・・・計器が古いのはまあしょうがない」


『分かっているのか?』


「ああ分かっているよ、平均に、目立たず、だろ」


アキトはヘルメットを被った。


『脳波リンクスタート』


ポンとは違った電子音声がコックピット内に響く。


「全員準備は整ったな、それではメインスクリーンに仮想映像を展開する」


教官がそう言うと、コックピット内に仮想映像が映し出された。その映像を各自色々な思いで見つめる新米兵達。


「座学ですでに習ったと思うが、カングリアの操作は基本脳波で行う、右手を動かしたいならそう考えれば動く。慣れれば、日常的な動きは誰にでもできる。たが戦闘は別だ、そのためにもいち早く機体を動かすことに慣れなければならない。そのための仮想空間での訓練だ、といっても実際やってみなければわからん、さっそく訓練を開始する」


教官の声とともに新兵達の訓練が開始された。


 意気揚々と新兵達は訓練をこなしていたが、数十分後には口から荒い息を上げるほど疲弊していた。


「何だ、ただ歩いて走るだけでもうばてたのか、そんなことじゃ奴らと追いかけっこもできんぞ!」


教官の激が飛ぶ。仮想映像に写る練習機カラーのカングリア達はぎこちなく足を右、左と動かしながらようやく歩いている状態だ、到底戦闘に使えるような代物ではなかった。


「脳波リンクのシステムが古いせいか、動きにタイムラグがでるな・・・・・・それにこれ負荷がかけられてる、新米兵はもう息切れするぞ」


そんな中、機体自体はぎこちなく動いているが涼しい顔でアキトは機体の状態などを確認していた。


『タイムラグは仕方ない、それだけ君の反応速度が速いというだけだ、負荷のほうはどうやらわざとのようだ』


「俺の時もあったよ、この負荷、たく、下手にやるのも大変だな」


アキトは周りのカングリアのぎこちない動きを見ながら真似ていた。


   

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