ランクアップ
よろしければご覧ください。
ギルドに戻り受付に行くと、すぐに新しいプレートが机の下から出てきた。
「はい、これでお二人はより難易度の高いクエストを受注することができるようになりました。またダンジョンのほうも最深部である五階層まで潜ることが可能になります。ただし最深部まで進むことは現在推奨はしていません。というのも、最深部には一部の魔族が住み着いているという情報がここ最近出回っていてます。どのような魔族が住み着いているのかは定かではありませんが、近寄らないことに越したことはありません。まあそれでも最深部まで行きたいというのならば止めはしませんが。といったところで昇格に伴う基本的な説明は終わります。今後のランクはクエストのクリア回数、難易度等を鑑みて、ギルド側からお声かけさせていただきます。その時に昇級をお望みになるようでしたら、申請してください。以上で説明を終わります」
そう言って俺たちにプレートを手渡した後、別の場所に移っていった。
「カイラ、せっかくだし何かクエスト受けないか?」
「うん、せっかくだしね」
俺たちはクエストが貼られているボードの前までやってきた。
「どれにする?」
「そうだね、ダンジョンに潜ってもいいし、街の周辺の森に討伐に行ってもいいと思うな」
だが、どのクエストに行こうか迷っているところでクエストボードを見渡していると、一つ気になることがあった。
「なあ、今更なんだが、ダンジョンとそれ以外の場所でのクエスト、どうして難易度に違いがあるんだ?」
そう、今目の前にあるクエストには受注条件とクエストの目的、それにクエストを行う場所が記載されている。その中で、同じ受注条件、同じクエスト内容にも関わらず、場所がダンジョン内かそうでないかによって若干の難易度に違いがあることに気がついた。例えば試験に出てきた、ブラックウルフの討伐クエストも目の前のクエストボードには提示されているのだが、ダンジョン内のほうが難易度がプラスで示されている。同じモンスターではないのか?
「あーそれはね、ダンジョン内にいる敵のほうが単純に強いんだよ。蓮も知ってるでしょ?ダンジョン内は魔力が吸われ続けるって。それって、別に人だけに限った話じゃなくて、ダンジョン内にいる全ての生物が魔力を吸われてるの。だから常に負荷がかかるダンジョン内で生活している生き物は、普段森の中で生活している同じモンスターと比べても、強さにかなりの差があるの。だから難易度がプラスされているって感じらしいよ」
なるほど。となると最初からダンジョン内のクエストをこなすのはやめたほうがいいな。俺もまだどこまでできるか分からないし。それに魔法も強くなったとは思うが、どれほどの強化がされているか分からない。分からないことが多すぎるので、とりあえず簡単そうなやつを一つこなすことにしよう。
「それならカイラ、これにしない?」
そう言って俺が指さしたものは、試験において、俺を昏睡状態に陥らせた原因の一角であるブラッウルフの討伐クエストである。ただ場所は森の中ということなので、あの時とは違い、死の淵に立たされるようなことは無いと思う。
「うん、いいと思うよ。蓮にとって一回目の討伐クエストだし、いきなりダンジョン内に潜るっていうよりは安全だし」
そうしてカイラの承諾も得れたので、このクエストを受けることにした。
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