00話:この世界(ゲーム)にチートなんてものはありません
趣味として書いていくのでよろしければ覗いてあげてくださいませ。これからよろしくお願いします。
__________突然だが、この世界はゲームでできている。
何を言っているかって思うかな??
え??あなた誰って??君は随分とずれたことを聞くんだね。
私はアンラ・マンユ、この世界を創造した神だよ。
君は15歳で、一人で廃人として、とあるゲームをしていただろう??
そんな君を私は不幸に思い、魂ごと消滅させてあげようと思ったんだけど、その君がしていたゲームは私が運営している「奇跡への軌跡」だったから君をどうせ殺すなら最後の言葉は聞いてあげようと思ってね。
え??ありがとう??地球での君の生活は知っていたつもりだけど、「ありがとう」か…面白いね、君。
よし、気が変わったよ。私の世界に転生させてあげよう。君みたいに面白い子が来てくれると私(神《運営》)も楽しいからね。
ん??まだ何も聞いてないって??いやいや、君、何言ってるんだよ。君は既に「奇跡への軌跡」をいやって程に知っているだろう??なら楽しみ方もすでに君自身がわかっているはずだよ。
じゃあ、このシステムメッセージを最後に紹介を終わろうかな。
『Welcome to the path to miracles‼』(ようこそ、奇跡への軌跡へ!!)
正直、やったー!!と思った。
私こと春風 凛は不幸ではなかったけど、退屈はしていたから……。
15歳で知ったような口をきくなっていう人もいるかもしれない、俺のほうが、私のほうが不幸だって人のほうが多いかもしれない。
確かに私はお金は困ったこともなかったし、親にも恵まれていて良い学校にも通っていたし、友達もたくさんいた。
でも、退屈だった。そんなある日私はゲームという存在に出会った。正直最初は興味もなかったし、何が楽しいのかすらわかっていなかった。
……でもなぜか惹かれていく。
そして運命の出会いをした。オンラインゲーム「奇跡への軌跡」に出会ったのだ。配信前から騒がれていた次世代のオンラインゲーム。私は事前登録もしたし、専用の筐体も買った。手足を専用の椅子に固定して、手すりのボタンと足を動かして操作するゲーム。
VRゲームはあったけど、オンラインのものはなく、操作性もいまいちなものしかなかったから興味を惹かれなかった。
そんなゲームをプレイしているうちにいつの間にか廃人ゲーマーとしての側面を持つようになった。
リアルでの学校生活や両親や親族との交流はほぼ右から左への聞き流し。
そして部屋に籠って「奇跡への軌跡」をプレイする日々を送っていた。正直、リアルはもうどうでもよくなっていた。そんなある日、運営から不思議なメールが届くと私の意識は途絶えた。
そして冒頭からの流れに戻るのだけど、私はどうやら「奇跡への軌跡」の世界に招待??(転生??)したみたい。
やったー!!と内心で叫びつつ周りの風景を確認する。するとそこは明らかに見覚えのある、最初期の街の近くの森の中だった。
ゲームではここから始まり、チュートリアルがあって、戦闘の後に街に入れるんだけど……。
あれ??戦闘はおろか、初期装備であるはずの武器すらない!?
ステータスの確認もしなきゃだし、容姿の設定もできないの!?
ステータスの確認は絶対に必要だ。なぜならオンラインゲーム「奇跡への軌跡」では、初期パラは0なんだけど、そこから30ポイント色々なステータス(通称ステ)に振れたからだ。オール0のままでは何もできないし、まず、戦えない。
そう思って色々体の周りを触れているとふと、目線の左下……どういう表現が正しいのかわからないけれど、どこに向いても目線の一番左下に何か……そう、pcやスマホなどであったタブを開く……的なところがあることに気付いた。目線を移動させると一々移動するから困ったけれど、目線を固定すると動かないことがわかったのでそこをクリックするような感じでタッチすると、ステータスや所持品、ほかのところは恐らく条件で開放なのか「?????」と表示されていた。
私は迷わずステータスを押す、すると目の前に私の3D映像と各種装備(というか初期の装備なので何も着けていないので、今の外見が)、そしてステータスを振る画面が出てきた。
私は一瞬、え??って思った。なぜならそこにはゲームで使っていた「エリィン」という私のアバターではなく、元の世界(地球)でのリアルの姿の私がいたのだから……。ちなみに名前もリン ハルカゼだった。
まぁ、それはこの際横に置いておこう。まずはステ振りをしないと……。
ちなみに各種ステータスの詳細はこんな感じ。
STR:物理攻撃力を上げ、攻撃時の乱数の最大値をあげる、重い装備やモノが持てる。
VIT:物理防御力を上げ、攻撃、防御時の乱数の最低値をあげる(防御時は下げる)、特定の装備(大楯や防具)が装備可能。
DEX:命中率や回避率をあげる。遠くが見えるようになる。
INT:魔力や魔法攻撃力、魔法防御力が上がる、知力も上がる。
LUK:回避率を爆発的に上げ、命中を少し上げる、運要素の強い事柄に強くなる。
私は基本的にINTへの全振りだったので今回もその方向性でまずはINTに30ポイント全振りした。すると次はスキルポイントがもらえる。これはステを10振るたびに1もらえるもので、それを振ると様々なスキルを獲得できる。だけど、初期は炎、氷、雷の下位三属性と呼ばれるもののスキルにしか振れない。しかもステ振りでもらえた3を全部振っても役に立つようなスキルはないので、とりあえず氷の魔法マスタリーに1だけを振る。ちなみにレベルを1上げるとステ振りのポイントが6もらえる。そして初期振りのINTによってMPの初期量も変わる。
そして、次は私の所持品のチェックだ
まずはINTを10以上振るともらえる初期装備の杖が手に入っていた。さっき確認しようとしたときに何もなかったのは、ステを振る前だったからだったんだね。よかったぁ。だけどそれ以外は何もない。
ということで私の初期ステはこんな感じ
【名前】リン ハルカゼ
【性別】女性
【年齢】15歳
【種族】ヒューマン
【ステータス】
Lv:1
HP :15/15
MP :300/300
STR:0
VIT:0
DEX:0
INT:30
LUK:0
【スキル】氷の魔法マスタリー:1(フリーズアローマスタリー:0)
残りスキルポイント:2
【装備品】ただのワンド
ということで私の新生活が始まった。
ここ面白いや、こうしたほうがいいなどがあれば感想をお手数ですがお願いします。