表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ハーフエルフ・アドベンチャー

猫神、恋愛のこと

作者: SHIN

「はあ・・・

殿下はもう行っちゃたにゃ・・・」


宇宙に旅立っていく、宇宙船を見送る、猫耳の少女・・・


リシテアールの平和の猫神リケ・ミケランジェロは、「神」となってからのことを思い出していた。



リケは、王立学校の理事長室に訪れていた。


「あちしは、「神」としては「新米」もいいところにゃ。」


その言葉に、女王ミアンは苦笑する。


「勉強熱心ですね、リケさん。」


「にゃ。

あちしが「眠って」いた間、いろんなことがあったみたいにゃ。

それにしても、子孫どもは、アホばっかやってるにゃ。

内戦状態の国を焚き付けて分裂戦争起こしたり、変な芸術家を輩出しまくったり・・・」


「幻滅しましたか?」


「アホで、楽しいにゃ!

ただ・・・」


「ただ?」


「昔なじみが、誰もいないにゃ。ドスケベのくせに、伊達メガネの優男のエラル宰相や、姉ちゃんたちも・・・」


そう・・・


彼女が、「人間」だったころの「知り合い」がいない・・・


「それが時の流れというものです。」


「にゃ。

暇な時は、商店街や職人街を冷やかしにいくにゃ。

姉ちゃんの直系の一人や二人いるはずにゃ。」


その言葉に、ミアンは、はたと手をたたく。


「なかなか、満足のいく作品ができないと悩む陶芸家がいるようですが。」




放課後、リケは商店街へ行く。


「ここらも、だいぶ変わったにゃ。

けど、独特の雰囲気は変わってないにゃ。」


ウナギの名店や、スイーツの店・・・


中には、創作料理の店まである。ひととおり見ると、職人街に足を運ぶ。


すると、がしゃーん!だの、パリーン!だのという音が・・・


「ま・・・まるで、姉ちゃんの工房にゃ・・・」


それもそのはず・・・


この工房は、初代工房主が、王家に花瓶を献上した陶芸工房なのだ。


いわば「当人」の工房である。


「あ〜っ!

血のようなカキの赤と太陽のようなレモンの黄がでないにゃ!」


「し・・・師匠!おやめください!」


満足がいかないと、彼女はまた割る・・・


「ええい!うるさいにゃ!絶対、あちしは、「神和記念」に「カキレモンの壺」を完成させるにゃ!」


リケは、ひいていた。


「こ・・・この人、絶対に二番目の姉ちゃんの子孫にゃ・・・

そういえば、あのあと王家に花瓶を献上して、自分では「まずまず」と言いながら、ノワール陛下は倍の金額を払おうとしたって・・・」


ウチの一族共は、妥協をしらんのかと苦笑い。


「ま、とりあえず「霊廟」に帰るにゃ。」

リケは、すっと消える。




「ゆ・・・幽霊!?」

物影で、ユニィが腰を抜かしていた。



後日・・・


学業を磨きつつ、お金を貯める「ボンビーガール神」として研鑽するリケの下に、王太子ミリアムの甥・ヴィブリオがやってきた。


「ぼ・・・

僕と・・・

つ・・・

つきあって!」


ボンッ!


リケの頭から、湯気が上がった・・・



「あれから結構経ったにゃ・・・」


リケは、地上の聖地に帰る準備をした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 人間から神に昇格するんですね。 神になったリケと地上の人々の時の流れ方の違いとかが面白かったです。 しっかりと子孫に受け継がれているところも。 [一言] はじめました。企画から参りました。…
[一言] はじめまして、33Rと申します。 企画から参りました。 初恋は、ヴィブリオ君の事? それとも猫神様もこの後恋に落ちるのかな? と思いました。 何となくシリーズ物の前日譚の様に思えましたので…
[一言] 企画から参りました。 シリーズものなんですね。 そのシリーズを見ていないと展開が分からないのかな? 初恋もどの辺が初恋か分かりませんでした。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ