表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
絶滅する季節  作者: につき
19/20

未熟な言い訳

青い草原に若い牡鹿が頭を上げて

雲の無い突き抜ける空の永遠に


橙の禿山に年老いたリスが首を垂れて

からからと太陽の落ちる彼方のしじまに


月照らす湖畔にひとり静かな像は

反転の夜に問わず語らず賢者のような饒舌を


ああ……

何処からか聞こえ来る独り言のように

呟いている孤独


来し方を忘れ

今は不確かに

行き方は見えず


少し人から離れ微笑んだままに

何時か待っている決定的な結末を


それでも

どうして詩が離れずに


蹲ることも許されず

背を伸ばすことも憚られ

人並みでありたいと願いながら

失って戻らない日常のありふれた在り様


尽くせぬ言葉なんて

未熟な言い訳だ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ