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短歌のダイス(八面体)
なんとなく短歌です。
紅葉の筏/
夜の月 川面にひとり黙ってる 散り落ちるまま紅葉の筏
秋の声/
きっとそう 今も聞こえる薄い青いろ 秋の声には熱を覚えず
野鼠の夜/
びしょ濡れよ 傘を無くしたなんて嘘 肩寄せあった野鼠の夜
強さとは/
強さとは 大地と空と風と土 灰色の背の象が喰う土
秋は晴れ/
秋は晴れ 渓谷深く水澄みて 秋の炎は冷たく燃える
池寒きころ/
野火香る 金の風なら畦固し 銀の風なら池寒きころ
月哀れ/
美しく 着飾っているな綺麗だな それでもなんだか月は哀れだ
歌が聞こえる/
朝早く 昼の日中に夜遅く 誰かのための歌が聞こえる