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あの世の歩き方   作者: 玲於奈
1/5

やってしまったね

今日は節分

厄払いを

さて

待っていませんが

2週連続の身辺です

もとい新編です。

というかありすぎでした

どうかよろしくお願いします。

読経が流れる

ぽくぽくと

木魚の音


木魚じゃないけど

ぽっくり逝っちゃった


佐藤 良夫 39歳

ありふれた名

そして

若くして亡くなる


幼なじみ。

小、中、高と一緒。


悲しいが笑うしかない。

焼香の煙がたちこめる


祭壇には笑顔のヤツの写真。


アナーキーな顔


ある意味。

死んだのに

一見 

なんだかこちら

挑戦を挑む感じにみえる。


ここは

ごく平凡な

どの街にでもある

斎場


しかしながら

祭場には

なんだか葬式らしくない

多種多様な

雰囲氣


最前列を

金髪、そしてパンク系集団

20数名


しかしながら全員喪服。

黒の腕章を

つけているヤツもいる。


ちょっと見

かたぎでない方に見えるが

故人

よっちゃん

良夫のバンド仲間。


そういや、ずいぶん慕われていたっけ

にしても

ずいぶんと年齢差がありそうだ

心なしか

前方からすすり泣く声が

多いのは氣のせいか。

すごい号泣


いつもは全員。

一発触発。

今日はおとなしい


士がいなくなったからか


目を移せば

反対側のサイド

アイドル信奉者グループありけり

名を

人氣アイドルグループ よっけいな

名乗りけり


さてさて

コンサートじゃないんだから

ハートのうちわはやめよう

黒塗りで

よしおとローマ字読み

やめんかい


こちらも

大団体

総勢 30数名


人氣アイドルグループ よっけいな の

ファングループ


そうそう よっちゃん

堪能なパソコン

某 元IT有名企業在籍

それで

ファンサイトの発起人をして

いたっけ


連中を束ねて

コンサートに行っていたな


人を外見で判断しない

男氣のあるやつだったから

慕われていたのだろう


風の噂で

引きこもりを更正させた

そんな話も聞いた


会場中央

なんだ、なんだ、おばちゃん軍団


ちょっとそこどいてよと

言われそうな

自転車でこちらが追突

されそうな

おばちゃんグループ


なんだろうね


ありゃりゃ

どっかで見たことがある人が

焼香してるのに

頭下げてる 誰だっけ??


神の薄いおっさん


そうかそうか

市役所課長

ということは

遺跡発掘パートのおばちゃんか


あれ、たしか良夫

今、市役所 産業課じゃ


すげえな

前の職場

パートのおばちゃんが葬式に来る


慕われてんだろうな


ずっと氣になってた

会場後方

長身のモデルのような

外国人集団

なんだなんだ

異邦人・・・


考えをめぐらせている間に


「おい、よしお。こっち来て

 会計手伝え」

通夜はじまってんのに

かなり大声で呼ばれる

おい、葬式斎場だぞ。

そう言いたかったが


死んだ良夫と

同名なので自分が

どきっとする


何人か振り返る


ともかく

俺は、受付から

裏の金勘定にまわった。


それにしても

次から次へと弔問客が来る


廊下を窓からみれば

駐車場係もてんてこまい

この斎場で

駐車場が足りなくなる


裏の帳場も

葬式封筒の山積みだ


同じく幼なじみの啓太が

まだ怒っている


てんてこまい

そして

なんでヤツは死んだんだろ


まだまだ後編つづくぞ

べいべー

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