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絵巻物の中に

どこか遠く、東海道の向こうから来たという二人組。何のつもりかどういうことかは、誰にもわからないらしい。無論、俺にも。だから頼りにしていなかった。丸越など。


まるででこぼこの二人。俺を見るなりに、因縁をつけてきた。ハネを飛ばしたというこちらにも、何かの落ち度がある。だが、この程度で怒っていたら板間から出れない。俺の悪いクセで、つい口に出してしまう。二人組は怒って罵詈雑言を浴びせてきた。俺は、少しは落ち込んだのだが……何をやっている、と丸越にさえ言われてしまった。


「あれはな、ただの絵だ」


丸越のいた南蛮では、たまにあったことなのだという。そっくりの影が、出歩く。いつの時代もどこの世界でも、あることなのだという。何をするものかと思えば、慌てさせて隙をつく以外は特に何もできない。それを繰り返し、繰り返し、繰り返し。一度上手くいけば勝ちだと、本気で思っているらしい。南蛮の悪魔にも、他の者にも多い。絵の中の雀が抜け出てきたなどと、こちらでも聞く。そんな例えをされて、少しだけ怒った。


技量のない者が威張るから嫌いなのだ。はき違えてはいけない。……丸越は驚いていたし、俺も戸惑っていた。数日後、その二人はあのような小男と百貫でぶではないとたまたま伝え聞いた。


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