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剣聖と心  作者: 黒白
8/8

EP8 宝石の在り処

合流して、別れ道の先にある、道と呼べるか分からないものを進んで行くと、また武装集団がいた。全く…どれだけいるんだ。いすぎる。意図的に仕掛けられたみたいに。

ハイル「抜けるぞ。これだけいたらキリがない。ホルーレ、頼む」

そうハイルがホルーレに告げると、めいっぱいホルーレは駆け抜けた。

後ろから矢が飛んできたが、ホルーレには意味が無いようだった。刺さらないんだ。………そりゃ、腕の立つ剣士狩りなら使うだろう。………呪われているのだろうな。これだけ喋れる馬、それも利口で。違和感はあったが、優しいホルーレを傷つけたくはなかった。だから、三人の内での決まり事にした。ホルーレの秘密を聞かないようにする、と。

ホルーレ「行き止まりなの!でも大丈夫!ちゃんと掴まってるなの!」

そう言ってホルーレは高い壁を乗り越えた。とてつもない跳躍力だ。

「な、なんだあの馬?!」

「ああ…あの剣士狩りの馬だ。何故捨てたかはさっぱり分からん。」

ホルーレ「ここから先はさっきの所よりは安全そうなの!もう降りて平気なの!」

ホルーレは賢い。その通りだった。もう霧は浅い。

早く見つけないと。

イリス「とっても賢い子…でも不思議…喋れるし、利口…」

ホルーレ「……… わーい!ありがとうなの!」

口ではこう言っているが、少し悲しそうな顔をしながら、ホルーレは言った。

イリス「ハイルさんとマイトさんはどんな関係性なんですか?もしかして、兄弟とか?顔がとっても似てる」

ハイル「…いや、違う 同業者だ。途中で知り合って、仲良くなった。な、マイト。」

マイト「そうだよ、兄弟じゃない。剣士同士なだけ。」

ウルス「…………」

イリス「そういや、ウルスさんは何で着いてきてるんです?ボルケーノじゃ一緒じゃなかった。アイスダイヤの人ですよね? その首飾りも、貴族、とっても名家の生まれ。羨ましいです。」

ウルス「私? 興味があったのよ。この子達のしている事に。だから着いてきたの。ちゃんと許可も貰っているわ。」

………イリスは少々デリカシーがないようだ。まあ、気にする程でもないが。そう言われたら、確かにハイルとは顔が似ているかもしれない。

ただ、兄弟ではないはずだ。…多分。

そんな話をしながら、進んでいった。

急だった。後ろからイリスが襲われたのだ。

「へへへ 上物だあ ちょっと若いが、いいか」

「ああ、早くしちまおう」

ホルーレ「なにしてるの?」

「な、なんだこの馬」

ホルーレ「その子を返すなの。返す、なの。」

「やなこった。デカイだけの馬に何が出来る」

「そ、そうだ、お前になにが出来る」

ホルーレ「ああ、そう。悲しいなの。」

ぐしゃっと音がした。ホルーレの悲しそうな…怒っているような顔が見えた。

ホルーレ「イリス、怖かったなの。もう大丈夫なの!」

イリス「ごめんなさいい ありがとう、ホルーレ」

ハイル「怒ってる顔、初めて見たな。」

ウルス「そうね…イリスに対しては少し感情があるような…」

ハイル「いやいや、そりゃないだろ 初めて見たって言ってたんだぜ?」

ウルス「………そうね。考えすぎは良くないわね。」

マイト「そうだね。イリスが無事で良かった。」

ハイル「イリスはホルーレの上に乗っておくといい。安心出来るだろ。」

ホルーレ「イリスは軽いし全然大丈夫なの」

イリス「ありがとう、ホルーレ お言葉に甘えさせてもらいます」

………にしてもホルーレは……… いや、考えすぎは良くないって言ってる通りだな。先に行こう。

程なくして、看板が立てかかっていた。

「この先危険! 引き返せるのは今だけ!」

塗り立てのようだった。…恐らくここの主の指示だろう。宝石を余程渡したくないようだ。

この看板を立てるという事は、もしかしたら実力者ではないのかもしれない。

と、思っていたのも束の間。今度は魔術師と剣士だ。

こりゃ骨が折れそうだ。

ヤニス「なにをしている 看板が見えないか? ボスは怒っているのだ。引き返せるのは今だけだぞ」

シガタ「さあ、早く引き返したまえ。魔術を、受けたくはないだろう?」

ハイル「宝石を探しているんだ。あんたらのボスが持ってる訳か?なら話が早い。」

ヤニス「ああ、そうだとも 私も立派な剣士だ。みすみす見逃せぬわ。ここで朽ちるがいい」

ハイル「立派な剣士、ねえ。あんた、薬してるんだろ。…それも高濃度の。聞いて呆れる。」

ヤニス「なにが悪い 貴様らには負けられぬわ」

何故ハイルはしてるって分かったのだろう…

ウルス「………中毒者の目よ、マイト。動きもおかしいでしょう?ただ、剣士としての腕はあるみたいね。」

なるほど……… そんな人とは触れ合って来なかったから、分からなかった。ウルスは博識だな…何でも知っている。

ヤニス「だが、貴様にはあまり興味が無い そこの坊やと一戦交えたいのだ」

ハイル「だとよ。多分魔術師はウルスとしたいんだろう。ホルーレとイリスを守っておく。騒ぎを起こしたらいくらでも来そうだからな。」

マイト「分かった。頼んだ。」

シガタ「その艶やかな身体、髪 お人形みたいな顔、憎たらしいわ。そして貴族の生まれ。お姫様ね。」

ウルス「人を憎むようじゃ、貴方にはその器がないわ。神は平等なのよ。」

いつも返しが鋭い。ちょっとドキッとする。

ヤニス「さあ、やろうか。貴様には負けん。」

宣言通り、腕はいい。だが、先読みせずとも避けられる。ハイルの剣を見すぎたかな。ぬるい。

マイト「おじさん。あんたじゃ僕には勝てない。遅い。当ててみなよ。当てられないか。」

ヤニス「………後悔するなよ。」

そう言いながら注射を刺した。多分薬だろう。

ヤニス「いいか!これをキメた俺は無敵だ!!さあ、第2ラウンドと行こう!」

ドーピングに近いものだろう。脳内の酸素量が増え、頭が回る。そういう文献を見た。だから、今奴はそういう状態な訳だ。

少し速くなった。避けられないほどでは無いし、僕の攻撃も当たっている。だが、恐怖を感じる。

血が沢山流れているのに、恐怖心のカケラすらないのだ。脳内は僕の事を殺す事しか考えていない。……改めて、薬は怖い物だ。

ヤニス「ふははは この老いぼれ、貴様に傷一つくらいはつけられるわ! 奥義!蝶之舞踊!」

ヤニス「この動きは読めまい!ほれ!」

マイト「……… 見飽きた。じゃあね。おじさん。」

ヤニス「な?! 見破った?!私の奥義を!」

マイト「相手を間違えたね。」

…やはり血は見慣れない。出来ることなら…人は殺したくない。

ハイル「ホルーレ、あいつ、強くなったな。」

ホルーレ「………飲み込まれなきゃいいなの。」

ハイル「?」

ホルーレ「ううん、なんでもないなの」

ハイル「そうか?。そろそろウルスの方も終わりそうだな。」

シガタ「なんなの?!その魔力の量… 貴方…もしかして…」

ウルス「ふふ。終わらせましょうか。」

シガタ「貴方が…そうなのね…」

シガタ「奥義!噴煙紅覇!」

ウルス「………技 霰の渦。」

シガタ「な、奥義を技で……完敗よ…」

ハイル「…………なるほどな。ようやく理解した。」

ハイル「………仲間に出来て、良かった。敵って考えたら………寒気がする」

マイト「終わったよ、ハイル達」

イリス「二人とも、本当に強い……」

ウルス「当然よ。」

この二人がどうやら門番みたいだ。この先に宝石と主がいるのだろう。

マイト「さ、ホルーレ、行こう。」

ホルーレ「はいなの! 宝石さんを手に入れるなの!」

さ、宝石だ。これから先、僕も魔法を使えなくちゃいけない。

主は、やはり、奥地にいた。………とても人とは思えない状態で。

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