EP5 冷たいけど、暖かい国 アイスダイヤ
ボルケーノの問題を解決して、1週間経った。
身体はまだまだ疲れている。そりゃそうだ。暑すぎた……… ボルケーノは本当に暑かった…
ハイルとはすっかり仲良くなった。どうやら本当に一緒に行動してくれるらしい。頼もしい。
ハイル「ほんと、暑かったな。今はマシだけど… 早くボルケーノ地帯を抜けなきゃな」
マイト「そうだなあ 何かいい乗り物とか、ないのかな…」
ハイル「…? 何かいるぞ?なんだあれ」
何か…何だあれ?動物?困ってそうだし助けるか…
それと、もう一つ気づきがあった。ボルケーノにあった文献によると、忌み子は動物、メカ、大体何とでも会話が出来るらしい。どうやらこの子も例外じゃないらしい。
ホルーレ「絡まっちゃったの!!! 人間、中々こんなとこ来ないから助けてほしいの」
ハイル「もう絡まるなよ〜よしよし ほら、外したから。歩けるだろ?」
ホルーレ「ありがとう!私、ホルーレって言うの!助けてくれたお礼に、乗せてあげるの!」
マイト「棚からぼたもちってやつだな…ありがとう。」
ホルーレ「こちらこそなの♪」
ホルーレはどうやら特殊な馬らしい。毛並みはとても綺麗だ。けど、どうしてこんなとこにこんないい馬がいるのだろう。不思議だ。聞いてみよう。
マイト「ホルーレ、どうして君はこんなとこにいたんだい?君ほどのいい馬、普通は主人がいると思うが…」
ホルーレ「ご主人、剣士狩り?らしくて、捨てられちゃったの。多分、まだまだマイトとかハイルと会う事はないと思うけど、会ったらすぐ逃げてほしいの とっても強いの。」
剣士狩り………にしても、こんないい馬普通は捨てないと思うが…。
マイト「そりゃ災難だったな。答えてくれてありがとう。」
ホルーレ「マイト達はいい人だと思うの!良かったらずっと乗っててほしいの」
マイト「いいのかい?じゃあ、これからよろしく頼むね。ホルちゃん」
ホルーレ「わーい!あだ名までもらったの! マイト達はどこに行こうとしてるの?」
ハイル「アイスダイヤ。どうやらあそこだけはずっと落ち着いてるらしい。まとまった休息も必要だし。」
ホルーレ「アイスダイヤ! とってもいいお国なの!ボルケーノとかは街だけど、アイスダイヤはお国なの!2人はお国に行くのは初めて?」
ハイル「初めて。多分、マイトも。」
マイト「うん、初めて。」
ホルーレ「ならこれを持って行くといいの!」
ホルーレは体を上手く使って、地図と食料を渡してくれた。…器用な馬だな…
ホルーレ「これがアイスダイヤの地図なの!決まりで、私みたいなおっきい動物は入っちゃダメだから、お外にいるの!食料は困ったら食べて欲しいの!」
………何でこんないい馬を捨てたんだろう。分からない
ハイル「ありがとう。まだ決まりはあるの?」
ホルーレ「喧嘩しちゃいけないの!それと、人を傷つける言葉もダメ!お酒とかタバコもダメなの!」
ハイル「…そりゃ息苦しそうだが、大丈夫なのか?」
ホルーレ「それ以外の娯楽があるの!行ったら分かるの!楽しいらしいの!」
ハイル「そりゃ、楽しみだな。」
道中沢山ホルーレは話してくれた。とても優しい馬だ。手放さないようにしなければ。クルスもきっと気にいるだろう。
そうこうしている内に、アイスダイヤに着いたらしい。
ホルーレ「ここなの!気をつけて行ってらっしゃいなの!」
ホルーレに手を振って、アイスダイヤに足を踏み入れた。
寒い…名の通りだな。
話しかけられた。身なりのいい女性だった。名はウルハと言うらしい。…とても美人だ。クルスと同じくらい。けど、あまり喋らない人だ。
ウルハ「………よそ者ね。いらっしゃい。案内するわ。」
ハイル「ああ、ありがとう」
マイト「ありがとう。よろしく頼む。」
歳を聞くと、僕達より4つ上だった。通りで静かな訳だ。
ウルハ「どうしてアイスダイヤに?。」
マイト「休息が必要だったんだ。この国の人は国の名前と真逆で、心が暖かい人が沢山って聞いた。だから来たんだ。」
ウルハ「あら、嬉しいわね。ゆっくり休むのよ。」
そう言って優しく微笑んだウルハは、とても可愛らしかった。
どうやら一応訓練場はあるらしい。ウルハに案内してもらった。
ウルハ「貴方達、剣士なのね。この国には腕の立つ剣士はいないの。私を除いて、ね。」
ウルハ「貴方達の戦闘を見たいわ。」
ハイルとやり合うのは幼少期以来だ。
ハイル「久しぶりに手合わせしようか。」
マイト「そうだね。久しぶりに。」
ハイルの剣技は比べ物にならないくらい上達していた。だが、僕も同じくらい上達している。簡単には負けない。
カウンターが厄介だ。先読みしてもあんまり効果がない。どうしよう。…あの手があったか。
マイト「秘技!虎狼炎剣!」
ハイル「なに?!なんだそれ!」
ハイルには奥の手を出してもいいだろう。炎を纏わせるから、少し熱いが…勝ちたい。
ハイル「なんてな。氷龍双刃!」
あっ… これは避けれない…
ウルハ「そこまで。中々見応えあったわ。」
ハイル「これで一勝一敗だな。ふん。」
マイト「…ハイルに負けるなら仕方ない。」
ウルハ「…私もその、マイトとしたい」
マイト「…君は見た所魔法の方が」
ウルハ「マイトも魔法、使えるじゃない。普段は使わないけれど。」
………実際そうだ。使えはする。得意かと言われたら……
ウルハ「いいでしょ。やるわよ。」
マイト「分かった。仕方ない。」
ウルハ「魔術 氷塊鉄鎖」
ウルハ「魔術 龍虎砕波」
マイト「?! なんだそれ?! 」
ハイル「………ありゃ俺もカウンター出来ねえな。」
ハイル「そこまで。ウルハ…余程の魔術師だな?」
ウルハ「…ええ。貴方達と一緒に行動したいの。剣士が来るって聞いて。だから手合わせを見たの。ついて行かせて。」
マイト「君みたいな人が来てくれるなら喜んで。ね、ハイル」
ハイル「ああ、よろしく頼む。」
ウルハ「嬉しいわ。アイスダイヤにはちょっと飽きちゃって あ、けど娯楽もあるのよ 行きましょう」
少し休憩して、ウルハについて行った。
ウルハ「スキーよ。した事ないかしら。」
ハイル「すきー?…?」
マイト「スキーか。少しだけ」
ハイル「すきーってなんだ? ここ滑るのか?」
マイト「ああ、そうらしい。楽しみだ。」
ハイル「なるほど。やってみるか。」
ウルハ「じゃ、お手本見せるから。」
ウルハの滑りはとても華麗だった。喋っていて気づいたが、貴族の生まれらしい。身なりも作法も綺麗だ。
ハイル「…綺麗だな。」
マイト「うん。じゃあ、滑ろう」
それからかなりの時間一緒に滑った。楽しかった。久しぶりに、心地良かった。
ウルハ「じゃ、酒場にでも行きましょう。」
マイト「久しぶりだな………」
ハイル「マイト、勝負だな。」
どうやらホルーレはお酒とかタバコは嫌いなんだろうなと思った。禁止の看板はなかった。
さ、飲むか。
この後の夜はすごかった…。




