1-1 現実帰還
不思議な時空の狭間から抜け出した。
まずは水!
たった1日でもやっぱり水は飲まなきゃだな!
女神のふたりにも勧めるがいらないと言われた。
「神気があるのだぞ。睡眠も不要はなずだ/まだ馴染んでないからかなあ」
「神界はきっといろんなものが足りないんだよ。まあ楽しみにしてろ! こっちの世界にどっぷりハメてやるぜ!」
「なんか悪いやつみたいだぞ/似合わないよ」
「任せとけ。木花と咲耶は刺激が足りなかったんだよ。今日から新しい生活だ。覚悟しな!」
そう言うと私は炊飯器のボタンを押してから、さっそくカレーを作り出した。
まあ腹ペコなのでレトルトカレーのアレンジだけどね。
いろんなメーカーのものをあえて混ぜて使う。
具材はあるものを炒めて鍋に放り込む。
簡単手抜きバージョンでいこう。
冷蔵庫にあった肉と野菜を炒めてから投下!
ナスとカボチャ、ズッキーニがポイント。
獅子流カレーは通年夏カレーなのだ。
あと本来なら肉も手羽先チキンとポークと牛すじのこれまたブレンドである。
今回は冷凍してたポークと牛すじしかないや。
これも味付けして炒める。
あとはレトルトカレーを多種大量に投下。
焦げないようにとろ火でしっかり煮込む。
煮込んでる間にとりあえず復旧した携帯をチェックする。
日付を確認するとなんと例のロケ前日だった。
「あれ? なあ、前の日に戻ってるみたいだぞ。浦島太郎も覚悟してたのに」
「その方はお知り合いかしら? /次元の落とし穴は時間停止のエリアだったのだな」
「絵本のキャラだよ木花。それにしても時間が戻るなんてあるのか?」
「もしかして/もしかして」
「ステータス開いてみて/すぐ開け」
「なにそれ」
「唱えてみて/念じろ」
ステータスと唱えると目の前にウィンドウが出てきた。
「うおっ、こんなの見られるのか!」
獅子川 湘(半神)
HP→9,999
MP→9,999
攻撃 →9,999
防御 →9,999
魔法→9,999
スピード→9,999
運→9,999
【肉体強化】
【魔法全属性】
【予知】
【収納】
【コピー】
【クリエイト】
【神眼】
【転移】
【転送】NEW
【時間停止】NEW
【タイムリープ】NEW
【譲渡】NEW
おい、たぶんだけどぶっ壊れチートだろこれ。
数字はなんか全部MAXになってるっぽいし。
「なあ、これふたりにも見えてるのか?」
「ほかの人には見えないよ/私たちには丸見えだけどな」
「数字ってこれ普通か? あとなんか譲渡されてないものが増えてるぞ」
「やっぱり。スキルがブレンドされたのよ/数字ははっきり言ってめちゃくちゃだぞ」
「ブレンド?」
「能力が干渉しあったのよ/人間にこんなことありえないぞ」
「へー、でもまあ得したんだな!」
「あ!/あ!」
「なんだよ」
「シシ、半神になってるぞ/ショウ、神になってる」
「なぁっ!? あ、本当だ! なんだよこれ!」
「女神とその、あの、愛し合ったから、かな? /あんだけ交じればこうなるんだな」
「えーー! 知らなかったのか?」
「……だって初めてだったし/おい木花! それ言うのかよ!」
「え、そうなのか。なんかありがとう。すごく嬉しいよ」
「へへへ私もだよ/ありがたく思えよな」
「そっか。半神か。まあ半分人間残ってるならいいかな」
たが直後、ふたりの顔が真顔になる。
「でもこれはちょっと/ああマズイかもな」
「え、なに? なんかヤバい?」
「勝手に神を増やしちゃったんだよね/能力も与えすぎだ。こんなスキル、ひとつだけでもチートだぞ」
「えー、誰かに怒られる感じ?」
「神界に/神に」
「うわ、それ大丈夫なやつ?」
「ヤバい/危険」
「えー!でも狙ってやってないじゃん。それに脱出のためだし」
「そもそも100年行方不明になってた時点で私たちは怒られると思う/ああ、ボコられる」
「え、なら時間巻き戻せばいいじゃん」
「神界では巻き戻りは起きない/この世界の中だけだよ」
「じゃあダメだな」
「そのうえ、とんでもない能力の半神を作ったわけだし/これはもうどうなるか想像がつかん」
「えー、なんだよそれ。ふたりはあんなところであんな目に遭ってたんだぞ。助けにも来ないでそんな後から怒るとかないだろ」
「あのねショウ/あのなシシ」
「私たちがあそこに落ちたのはね/立ち入り禁止エリアに勝手に入ったからだ」
「子どもかよ!」
「だめって言われると入りたくなるだろ/みんなに心配かけちゃっただろうな」
「それはヤバいかもなあ。まあ一緒に謝ってやるよ」
「まさかこんな能力になっていたとは/まさか半神にしちゃったなんて」
そこへ突然、大声が響く。
『そうじゃ! どうするつもりじゃ!』
なんか来た。
真っ白の服を着たおじいさん登場。
これ、絶対なんかすごい神様だよなあ。




