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2-5 日本代表



それはほんの10分ほどの動画。

公式戦ですらない、高校部活内のミニゲーム。


それがまたたく間に拡散されていく。

やがてそれを見つけたワイドショーもシシのお宝映像として次々とそれを取り上げて繰り返し流していく。

やがて夜のスポーツニュースにも波及して、それは社会現象となり、バスケ連盟にもその報は届いたのだった。


フリースローレーンからのダンク。

人を飛び越えてのダンク。

密集を突き抜けディフェンスを置き去りにする高速のドライブ。

魔法のようなパスの数々。


明らかに日本バスケの枠に収まるはずもない才能の塊をみつけた連盟は騒然となった。


後で聞いた話だが。

意見はふたつに割れたそうだ。


いま、日本で最も価値のあるタレントとして、バスケのブームアップを委ねようとする意見。

これは現実的でまともな大人の考え方。


もうひとつは本気で代表のトライアルにかけるべきだという意見。

これはなんと動画を見た代表監督からのオファーだった。


まずは対象がタレントである点を考慮して、プロダクションにはバスケット日本代表の応援プロジェクトとしてのオファーに動くことが決定した。


同時に緊急会議が行われ、すでに選考が終わって内々定していた国際大会への招集を検討することが決定したのだった。


―――――――


「なんでこうなった」


タレントとしてではなく、アスリートとして脚光を浴びてしまった。


「ミラクルだな」


「まああれはインパクトあったよ」


「ねえ田城さんも卓司さんも笑いごとじゃないからね」


「「笑いごとだ」」


「そんなシシにさらに朗報だ。バスケ連盟から代表合宿への参加オファーが来た」


「は?」


「とはいってもまあこれは番組企画だな。日本バスケのブームアップにご尽力くださいとのお願いだよ」


「なんだ、脅かさないでくださいよ」


「えー、企画なのか。シシさんならガチ代表でいいと思うけどなあ」


「いや卓司。なんならオレあの時点でまた同好会の部員ですらないからね」


「マジでそれウケる」

「そんな次元は超越してると思うぞ」


「能力任せで通用するような世界じゃないよ。オレのバスケは30年前で止まってんだよ。流行りの戦術も知らない。シュートなんてダンク以外は並の並だ」


「さすがに正式なメンバー探しってわけじゃないだろ。監督はかなりの興味を示したらしいけどな。まあ連盟としてはこのチャンスに話題づくりがしたいんだと思うぞ。シシは気楽にバスケを楽しめばいいだけだ。とりあえずこの話は受けていいか?」


「なるほどそういうことですか。びっくりしましたよ。だったら喜んで行きます。バスケのブームアップに貢献できるなんて光栄だ!」


―――――――


そして翌日。

一泊二日で全日本のバスケ合宿に参加である。


場所は沖縄! 宮古島から参加できるので、田城社長と我が女神も同行してくれた。


最終的に今回は代表チームの応援企画として、代表体験で合宿に参加をするという形になった。


密着のテレビクルーも入っているそうだ。



「「「こんにちはー」」」


「おー! シシくん! よく来てくれたな!」


出迎えてくれたのは連盟のたぶん偉い人だ。


「私は升川だ。キミの担当をさせてもらうよ。慣れない環境で分からないことも多いだろうからね」


「ありがたいです。こんなことは初めてなのでわからないことだらけですよ」


「みんなバスケ好きの気のいいやつらだ。最年少だしかわいがってくれるよ」


升川さんは田城社長と名刺交換をして挨拶。

連盟が手配したテレビクルーとも挨拶をした。


さっそくミーティングルームで顔合わせをしてくれるそうだ。


部屋に入ったらそりゃもうデカい人がいっぱいいた。

この世界の183センチなんでチビなんだぞ。 


うわー、見たことある人ばっかだな。


テレビで見ると周りがデカいからリアルなサイズ感がわからなかったけど、これはエグいな。

この中で肉弾戦やるなんて想像がつかんぞ。

ビビるけれどまずはしっかり挨拶だな。


「はじめまして。獅子川 ショウです」


「おー!シシくん!」

「動画みたよ!」

「あのジャンプ力!エグいだろ!」

「飛びすぎ。CGかと思ったぞ」

「スピートもヤバいよな!」


めちゃくちゃ歓迎してくれた。

あーよかった!


「いや、高校の部活ですからねあれ。こんなところに呼んでもらえるなんておこがましくてビビりますよ」


「まあまあ今日は一日楽しくバスケやろうぜ」

「まずは遠慮せんとガツガツきてくれよ」

「応援キャラクターをやってくれるなんて有り難い限りだよ」

「一緒にバスケを盛り上げような!」


もちろん!

こんな楽しい仕事なら喜んでやらせてもらうぞ!


紹介された代表の中でも、スターティングメンバーや主力選手はこんなメンツだ。


戸頭(167)PG

川村(172)PG

臣永(188)SG

比江(191)SG

鉢山(203)PF

ジェームズ(203)PF

渡山(206)SF 

馬地(196)SF

吉田(196)SF

ホーキンス(208)C/PF

カーン(211)C



もちろんみんな知ってる。

鉢山さんと渡山さんなんてNBA選手だぞ。


まあ、こんな名プレーヤーたちとバスケできるだけで幸せだ。

今日は言われた通りに楽しくやらせてもらおう!


とその前に、能力制限をかけないと。

こないだは5%解放だから……8%とか?

女神にちょっとはいいとこ見せたいしな!


まずはウォーミングアップ。

さすがはプロ選手だけあって丁寧に時間をかけて準備をする。


そのあとは基礎練習。

フィジカルトレーニングに入る。

ここも丁寧に進む。


ようやくボールを持ってランニングシュート、シューティングへと移行する。


フリーのシューティングはアイドリングタイムのようで少し長めになっていたので、私はみんなとは離れたゴールを使ってあれこれ調整してみることにした。


肉体操作って感じのイメージかな。

シュートは再現性だ。

それを能力である程度固定したらロングシュートはイケるような気がしたのだ。


む、いいかも。

入ったシュートフォームをトレース。

調整、トレース、調整の繰り返し。


あ、ピタッとハマったかも。


これをデフォルトにして、あとは距離ごとにアジャストしていく。 

距離がフィットしたら今度は高さの調整。

同じ距離でも高く打つシュートと低弾道どちらも打てるように整えていく。


これはやばい。

外す気がしないな。


「おいおいシシ。お前外角もいけるのか」

「すごいな! 3pラインのどんだけ外から打ってんだよ」

「えぐーーーー」


なんか入りまくるので少しずつ距離を取ってたらえらい遠くになってた。

いつの間にか選手たちがその様子を見ていたようだ。


「まぐれっすよ。調子いいみたいです」


とは言ったものの。

これ、ハーフコート入ってノーマークならほとんど入るぞ。


高確率のスリーを持てればディフェンスは距離を縮めて私をマークせざるを得ない。

そうなるとドライブでも抜きやすくなるし必然的に中は広くなりパスも含めて選択肢も増える。


いい武器ゲットしたぜ!

 


1on1から3on3へ。


みんな軽く流す感じだな。

私も軽く流しながらみんなのプレースタイルを把握していく。


休憩も細かく入れてケガへの意識はとても高い。

このあたりはプロ意識なのだろうなと感心する。


そして仕上げにミニゲームをすることになった。

さあ楽しむぜー!

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