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1-⑩ トラブル



今日はお引越しの日だ。


お引越しと言っても必要最低限のものをコピーして宮古島にも持ち込むくらいだけど。


偶然にもオーナーは知り合いのタレントだったこともありトントン拍子で話はまとまった。


ヤキモチ焼きの私としては木花と咲耶を人に見せたくない。

その点、海沿いのプライベートビーチ付きのコテージなら何の心配もないからな。

人目を憚らずにイチャつけるし最高だ。


プールとサウナとバーベキューのできる広い庭のついた離れに引きこもるのだ!


向こうでは自炊をするので東京と現地で食材を大量に買い込んで収納しておく。

さらにはその在庫をコピーしていくことで買い物にすら行かなくて済む。


タンドラもコピーして拠点の双方に置いておくことにした。


コピーやばすぎである。

価値のあるものをコピーしていけばいくらでもお金が増やせるってとこだ。

お金がなくなったらコピーだな。

もう100億くらいあるし出番なさそうだけど。


東京と宮古島は転移で瞬間移動できる。


木花と咲那の社会勉強は時折東京で過ごすときに適度に経験させつつ、宮古島ではまーったりとあれこれを育む生活を享受するのだ。


ナビィも人目を憚らず顕在化できるこの生活を楽しんでいる。

まあナビィが顕在化したとて魔力のない人間にナビィは見えないのだけど。

ただナビィが持ったものなんかは宙に浮いて見えてしまうからね。

そんなのが楽チンなんだ。


うん。完璧な幸せである。


基本的な拠点は宮古島で、たまに私が仕事で東京のときは実家に滞在する形だ。


創造神さまも沖縄土産ばかりでは飽きるだろうから、バリエーションをつけて差し入れをするようにした。


とはいえ創造神さまもしっかり沖縄ごはんにハマっており、海ぶどうとソーキは定期的に送ってほしいという手紙がアイテムボックスに届いたのだった。


今日は趣向を変えて泡盛を送ってみたらどうやらそれがどストライクだったようで、しばらくは酒がほしいという手紙が届いた。


それならそれで選択肢は膨らむ。

日本の誇る日本酒から世界のウイスキー、ワインなど贈る側にとってもお酒選びは楽しい時間となった。


昼はプールで遊んだり私はサウナを楽しむ。

あとは読書したり映画を見たり。

夜になると満天の星を見ながらバーベキュー。

寝るときは隣に女神がいるんだぞ。  

なんて生活だ。


――――――――


今日は東京で仕事の日。

ふたりとナビィをプールで遊ばせて私は仲の良い仕事相手への挨拶回りの続きだ。

今日は先方からアポが入って呼び出された形だ。


「おうシシ! よく来たな!」


この人は広告代理店・電博企画のメディア局長だ。

亡き父が可愛がっていた人で現役では最後のひとりなんじゃないかな。


父が現役時代は毎週実家でホームパーティーが行われていて、そこにも必ず来ていた方だ。

父に心酔していたそうで近所に引っ越しまでしてきたとかで、小さな頃からよく遊んでもらっていたから親戚のおじさんみたいな存在だ。


「藤井さん、お久しぶりです」


「聞いたぞ。独立したんだって?」


「形式的に作っただけでまだ本格的には動かしてないですよ。顧問で本社に席もありますから変わらないです」


「とはいえだ。オレはシシありきだからな。コンプラ的にはともかく、これからはシシの会社を通して発注をするからな」


「いえ、そういうわけには」


「タイミングは配慮するがそのつもりで段取りしといてくれよ」


「まあそのうちにですよ。ありがとうございます。それをわざわざ?」 


「いや、新規案件だ。これは最初から探偵会社シシへの発注だよ」


「探偵業は定款にありませんけどね。何が起きたんです? スキャンダルですか?」


「もうすぐ記事が出るらしい。田城さんところの野村卓司だ」


「え?」


「女性問題とクスリらしいぞ」


「卓司がそんなこと! あり得ないですよ」


「オレもそう思うがな。週刊大波のスクープだそうだ」


「記事もらっていいですか? ちょっと調べます」


「シシの人脈なら掴めることもあるだろう。記事が出るのは明後日だ」


「了解です。動いてみますよ」


まずは渋谷へ。

田城さんにアポを取る。

大変だろうにすぐに会ってくれることになった。


「聞きました。卓司はなんと言ってますか」


「完全にハメられたと言っている」


「女とクスリだとか」 


「クスリを使用してないことはあとの検査ではっきりするだろう。所持が問題だがな」


「発見場所は?」


「東京の自室だ。同棲を自称する女が大波にタレ込んだ。会ったこともない女らしい」


「どこが仕込んでるか思い当たる節は?」


「卓司の天下は長いからな。後枠がほしいやつはたくさんいるよ」


「卓司はどこです?」


「ホテルを転々とさせてる」


「ウチで預かりますよ。ふたりで何度か来たことありましたよね」


「頼めるか」


見えないところでカギを2本コピーする。


「オレもちょっと動いてみます。カギ2本渡しときます。オレしかいないのでいつでも大丈夫です。好きなタイミングで入ってください」


「ありがとう。助かるよ」


事務所を出るとすぐに宮古島へ。

ナビィと女神に事の次第を伝えてしばらく不在となることを伝える。


「許せませんね/許せんな」

「どうするの?」

「使えるスキルがたくさんあるだろ。【タイムリープ】で解決できそうだ」

「手伝うぞ/手伝わせて」

「ナビィも!」


少し考える。


「頼もうか。スキルを知ってる人間が手伝ってくれたほうが早いな」


チーム結成だ。

まずは東京に転移して卓司を待つことにしよう。

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