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おしら様

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

こんな夢を見たんですよ。

私からしたら、失礼ながら結構なホラーです。

風呂に入っていると、ドタドタと足音が聞こえて来た。

「アンタ、早く風呂出なさい!! 震度五の地震だって!!」

私の今の体の状況はリンス付けたばかりで、直ぐに出られる様な状況ではなかった。

自然災害の恐ろしいところは、此方の状況など一切考えずに来るところである。風呂に入って逃げ遅れた被害者と言うのは相応に多いのではなかろうか。

そう思うと決して他人事ではない気がする。

地震が不安で目覚めたのが朝の五時半だった。まだ何となく眠い。でも眠れない。こんな時が一番厄介で、起きようと思えば起きれるけども、後で支障をきたす。けれども瞼を閉ざしているだけでも、眠れない焦りが襲い来る。

それでも、目を閉ざしていたら自然と眠れる様に私の体は出来ている。


気が付くと私はリビングにいた。臺台から私達を見下ろしていた龍の置物はとうに過ぎ去り、代わりに置かれていたのが馬の人形だった。

干支のマスコット、とは遠く離れた長身の人形。三角形の耳と長方形に突き出た顔が特徴だった。そうして隣にはおかめの顔した女性人形。ふっくらとした微笑みはとても幸せそうだった。

変わったのは其れだけじゃない。今までは写真と龍の置物だけの殺風景な光景だったのが、今は多くの造花が置かれ、随分と華やかな装に変わっている。

私はとある一つの考察を掻き消す為に、別の考えに思考を巡らせた。

……今年……午年だったっけ? 丙午? あれ……? え……でも巳年……。

そうしているうちに場面が幾度となく代わり、目が覚めた。勿論、真っ先に確認しに行ったのは臺台である。勿論、夢。ただの夢。だからこそ臺台は、写真が置かれた殺風景なものだった。

ここまで来て、私はほっと心を撫で下ろす。あの方をこの家に呼ぶのは流石に荷が重い。

「あら、起きてたの」

「今起きたところ」

「そうそう。おばぁがこれ、大事にしろって。震度五の地震もあるから守って下さるだろうって。災害の余地もなさって下さるんだよって」

顔が青ざめるのを感じる。血の気が引くのを感じる。其れは夢で見たあの人形だった。

「……おしら様……?」

おしら様と言えば『遠野物語』。

馬に懸想した女の悲しい物語。

民間伝承では祟り神に分類される方です。


おしら様のご利益って、色々ありますが、『予知』というのもその一つなんですよ。

其れも地震や火事などの災害。

だから地震も予知も、全ておしら様がなされた事。

『これから家に居着くから、大事にする様に』というお告げ。


で、一番大事な要素。

『生まれも育ちも人外の祟り神』なんですよ。

つまり、私達が『禁忌』としているとは別のところに『禁忌』が存在します。


人間は人間のルールに則って生きてますよね?

人を叩いちゃいけない。殺しちゃいけない。優しくする。肉を食べても問題ない。

こういった『当たり前』が生まれも育ちも人外の神様にとっては特大級の地雷になることがあるんです。

だから怖い。『うっかり』地雷を踏んでしまうから。

しかも祟り神だから、された事は何十倍にもして返して来ます。


そんな神様を『家に招いてしまった』というのが、この話の怖いところ。

母は知らないんだろうなぁ……それが怖い。

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