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エナジクト──漆黒のバーサーカーと至高の最弱ヒーロー  作者: ノミオ
第四章──普遍的な愛なんて、この世に存在しないのかな?
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ダーリンダンス-6

「はぁ~まったく何なわけ? てぃあめ~っちゃ忙しいんですけど! さっきの状況見たら分かんでしょ! 今日は星亜くんの生誕祭なのっ! あんたらに構ってる時間とか、一秒たりとも無いんだが!?」


ティアラちゃんは不機嫌全開でエナドリをストローで飲みながら、キャンキャンと子犬のように永月に抗議する。永月の眉間のシワがいつもより深い気がする。ていうか表情がやばい。


「こっちだって貴重な時間を割いてテメェに会いに来たんだ。単刀直入に言う。ホスト遊びなんてクソみてぇな事してないで、さっさと任務に戻れクソガキ」


「ハァ!? クソガキ!? アンタ今てぃあのことクソガキって言った!? ねぇどういう事!? ちょっと説明してよそこのイモ女!」


「い、イモ女ぁ!?」


それって私のこと!? 確かに陰キャの自覚はあるけど、最近リア充な友達もできたしちょ~っと垢抜けたかなって思ってたのに。

ショックを受けていると、孔雀さんがぐびりとストゼロを煽り、ティアラに話しかけた。


「ティアラちゃんやっほ~」


「あ、孔雀さんいたんだ! やっほ~♪」


「え……ちょっと待ってください。孔雀さん、ティアラちゃんと知り合いなんですか?」


「うん。たまにご飯行ってるよ~。ね? ティアラちゃん」


「うん!」


「「だったら最初からそう言えやっ!!」」


思わず永月と突っ込む。

いやいや孔雀さん、なんでそういうの冬華に報告しないの!? 

私達冬華からティアラちゃんの捜索依頼を受けてたんですけど!? とんだ無駄骨じゃん!


「じゃあ孔雀さんが説得してくださいよ! 捜査に戻ろうって!」


「ん~まあそうかぁ……ティアラちゃん。そろそろ仕事しない? 頑張ったらホスト行く資金稼げるよ?」


「え~やだ。てぃあ副業でガンガン稼いでるし、そっち忙しいから!」


「イケメンがいいならほら、俺とか秋人とかがいるよ?」


「顔が良いだけじゃダメなの! てぃあは星亜くんがいいのっ! 星亜くんが好きなの!!」


「だってさ」


「諦めんの早すぎでしょ!? もうちょっとがんばってください!?」


「……もういい。このまま引っ張って連れてく」


「痛っ!?」


永月が苛立ったようにティアラちゃんの腕を掴み引っ張る。するとティアラちゃんはその腕を振り払い、叫んだ。


「嫌!! てぃあぜ~ったい行かない!! 今日は星亜くんの生誕祭なの!! 星亜くんがてぃあのこと待ってるの! 星亜くんはてぃあがいなきゃダメって、そう言ってくれてるの!!!」


「こっちだってテメェが必要なんだよ! ただでさえ人員が少ねえんだ! つべこべ言わずさっさと戻れこの地雷女!」


「いーーーーやっ!!!」


キン。


と金属音が鳴る。てぃあらちゃんの足元にころころとなにかが転がった。それを見て、私は思わず目を見開く。


「え、これ……手榴弾!?」


やばい! そう思った瞬間には、バァンと音を立てて手榴弾が爆発した。

すぐにバリアを張る。破片が爆発音とともに周囲に飛び散った。


爆発が止んでからティアラちゃんを見る。

どこから出したのだろう。ティアラちゃんは右手の指全てに手榴弾をぶら下げて、こちらを睨んでいた。


「なるほどな。それがテメェの能力か。地雷女そのものじゃねぇか」


「そうだよ。てぃあは爆弾ならなんでも出せるし、好きなタイミングで爆発させることができるの。もし次てぃあに触ったら、あんたを木っ端微塵にしてあげるからっ!」


「上等だ。そっちがその気なら、受けて立ってやるよ」


永月が刀を出現させる。そして鞘から刀を抜き、ティアラちゃんに向かって構えた。


「ちょっと永月!」


刃金はがね、コントロールXだ」


「でも!」


資料によるとティアラちゃんはSランクだ。永月は最近ランクがAに上がったとはいえ、当然ランクは下。勝ち目があるのだろうか。


「おーおーなんかやる気だな。やれやれ。好きなだけやり合え。俺はそれをアテに飲んでるからさぁ~」


「ちょっ!?」


私が躊躇っている間に孔雀さんがコントロールXを発動する。周囲から人の姿が消えた。

「よーし観戦ついでに呑むか~」と孔雀さんは近くにあった非常階段に座り、ビニール袋からスルメと缶ビールを取り出し、酒盛りを始めてしまった。


いやいや、先輩であるアンタが後輩の喧嘩を止めなくてどうする!?

唖然とそれを見ていると、二人は互いに構え、睨み合っていた。


「おい地雷女。俺が勝ったら大人しく任務に戻れ」


「てぃあが勝ったら?」


「そん時はテメェの奴隷にでもなってやるよ」


「あーはははっ! 国民的アイドルの永月秋人がてぃあの奴隷!? それめ~っちゃおもろいじゃん!? いいよ! その勝負、受けて立つ!」

「ちょっと二人とも!」


止めるまもなく永月が駆け出す。ティアラちゃんは永月めがけて手榴弾を投げつけた。


「点火っ!」


ティアラちゃんがそう叫ぶとバァンと手榴弾が爆ぜる。永月はバリアを張りそれを防いだ。


「大したことねぇな」


「あははっ! 今のは一番威力が弱いやつだが!? 次はバリアで防げるかっな~!」


ティアラちゃんは手に持っている手榴弾を全て投げつける。永月の目前に4つの手榴弾が迫った。


「点火ぁ!」


4つの手榴弾が一斉に爆発する。ドカァンと爆音が耳を穿ち、爆風がこちらまでやってくる。私もバリアを展開して身を守った。


周辺のビルの壁が黒焦げになり、ガラガラと崩れ落ちる。あまりの威力で周辺のビルの1階部分は完全に吹き飛んでしまっていた。いつ崩れてもおかしくない。

しかし、肝心の永月の姿はそこにはなかった。


「は? どこ行ったの? 力加減間違えて、消し炭になっちゃった~?」


「んなわけねぇだろ」


「!?」


ふと頭上から声がする。見上げると、永月はビルの屋上から私達を見下ろしていた。


「なんなのあんた! 逃げるとか卑怯じゃん!? ちゃんと戦えっ!」


「アホか、こんなクソみてぇに狭い場所でやり合ってられるかっての」


たん、と永月が駆け出す。ティアラちゃんもそれを追うように飛び上がり、ビルの屋上に飛び乗った。


「待てこのモラハラ男!」


「ついてこいよ、クソ地雷女。仕留められるってんならやってみろ」

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