目的地:王都 周辺
僕とミリアスは出発の前に準備をしていた。これからの旅で必要になるものを大まかに分けて3つほどある。
1つ目は武器や防具、アクセサリーなどである。いついかなる敵が現れても対処できるようにしないといけない。王都の鍛冶屋は腕利きのドワーフが工房を営んでいたため数こそ少ないだろうがエンチャントされた物がいくつかあるはずだ。
2つ目は服だ。衛生面だね。
3つ目は食料だ。アイテムボックスに入れれば腐ることはないから沢山持っていきたいのでお城の食料庫からたんまりもらうとしよう。水は魔法でどうにかなるので大丈夫。
ユゥ「とりあえずマーセラル王には悪いけど食料庫を空にさせてもらった。」
とりあえず食料は10日以上はあるから問題ないしお城の外に出ますか。
僕とミリアスはお城の外に出た。
ミリアス「…」
ユゥ「ね、あたり一面灰でしょ」
ミリアス「まさかここまで何もないって絶望じゃない。」
えっと…鍛冶屋はここから南西の場所だったっけ…。大体が真っさらだから何処にどの建物があったかなんて覚えてないけど、こっちにはあのボッタクリエルフから取ったマップ検索があるから指定を王都にして検索をかければ…
よし!思った通りマップに王都の全体が写ったぞ。細かくお店の名前まで書いているなんて…親切なもんだ。
僕とミリアスはマップ通り鍛冶屋までたどり着けた。鍛冶屋には黒く焦げているが残っている物が数個あった。軽装備一式と…大剣とアクセサリーがちょっと。
僕自身はいらなかったけどミリアスは多分こういった物を持ち合わせていないと思ったので残っていたことに感謝だ。
大剣は売るとして…アクセサリーのエンチャントは何が付いているかな。
ミリアス「この軽装備本当に貰っていいの?」
ユゥ「いいよ。」
アクセサリーは全部で5つあり、2つは永続で残り3つは消費のアクセサリーであった。この中で良さそうなのは身体強化のアクセサリーとデバフ耐性のアクセサリーの2つだろう。
どっちもミリアスに持たせるつもりである。現状のステータスがこれだ。
ユゥ 22歳 男性
称号:勇者・魔物の天敵・女神の使者
HP:S・MP:S・力:S・全属性:S
デバフ無効・バフ効果✕2
結構省略してこんな感じで世界最強レベルのステータスを誇っているけど…
ミリアス 15歳 女性
称号:マーセラル最後の生き残り・勇者
HP:B・MP:C・力:C
火属性:B・水属性:B・光属性:S
まぁ…普通のAランク冒険者に比べればそこそこ強い部類だろう。
アクセサリーの効果自体は強いのだが僕に付けてもHP:Sの状態から何も変わらない、上限がSまでしかないから効果がない。
逆にミリアスに装備させると大体のステータスが一段階強化される。一見強いって思うだろう。永続だからずっと付けとけばいいじゃんってなるけど、アクセサリー自体はそこらの宝石なんかと同じ硬さなので敵の攻撃なんかに当たって砕けたら効果はなくなってしまう。
アクセサリーに頼りすぎていざアクセサリーがなくなると…と考えると付けるのをお勧めはしない。
服屋は流石に全て灰になっていた。分かってはいたけどここまで何も残っていないか…
よし、準備もできたし王都を去るか。
ユゥ「何年かはここに戻って来れないけどやり残したことはない?」
ミリアス「大丈夫、それよりも聞きたいことがあるんだけど…」
ユゥ「なんだい?」
ミリアス「これから何処に向かうの?」
正直考えていなかった。とりあえず王都近くの森を抜けて村まで行こうかな。
ミリアス「村に行ってなにするの?」
ユゥ「まだ人がいたら保護したり、いなかったら…そん時に考える。」
とりあえずは王都近くの森:ヴァルヴァの森に行こうか。王都の倉庫に無かった薬草取りと魔物の素材がちょっと欲しいし、ミリアスの戦闘訓練にもなるからね。
ユゥ「剣は使えるって聞いたけど…」
ミリアス「剣神の加護を持っているのよ。」
剣神か…まぁまぁ悪くないね。剣術がオーバースペックになる代わりにその分体力の消耗や戦える持続時間が短くなるデバフがあるけど僕がいれば超消しになるようなもんだから、実質最強になるね。
一回ミリアスの剣術を見てみたいな。いつもの戦い方と加護を使った戦い方でどんな違いが出るのか気になるし…その状況において訓練の仕方を変えるし。
いいこと思いついた。
ユゥ「この先の森は走って抜ける。道中で敵を見つけたら走りながら斬れ。」
ミリアス「走りながら斬るってどんだけ難しいかわかりますよね。」
ユゥ「ちまちま戦っていては成長できないから、瞬発的に敵を仕留める力を身に付けるためだ。」
よしいくぞ…そしてまた会おう王都。




