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海に捨てられた王女と恋をしたい竜王  作者: しましまにゃんこ


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34/45

その34 告白

 

 ◇◇◇


(どうしよう……)


 王宮に部屋を与えられたものの、肝心の情報収集が遅々として進まないことにミイナは焦っていた。何しろどこに行くにもロイがぴったり付いてきて、ミイナを一人にしてくれない。


「はぁ……アイリス王女はどこに行ってしまったの。もう時間がないのに」


 アイリスの名前にピクリと反応するロイ。


「もしかして、国を出てあちこち動き回ってたのは、アイリス王女を探していたのか?」


 ミイナはロイの問いに一瞬迷って、こくりと頷く。


「なぜ?」


「どうしても、見つけなきゃいけないものがあって、アイリス王女がそれを持ってるはずなの」


「王女が?……海で溺れたときに身につけていたものか?」


「うん……王女様はとっくに死んだかもしれないし、それが見つかる保証なんてどこにも無いんだけど……」


「……アイリス王女は生きてるぞ」


「えっ!?本当!?」


「まぁ、同じ城に住んでるからそのうち会えると思うが」


「会わせて!!!今すぐに!!!」  


「今は……無理じゃないか?」


「どうしてよ!」


「うーん……」


(番を見付けたばかりのフィリクスが離さないだろうしなぁ……)


「ロイさんお願いします!アイリス王女に会わせてくれるなら、何でもするから!……もう、時間がないの……」


 ミイナに懇願され困り果てるロイ。 


「取り敢えず、フィリクスに聞いてくるから」


 と安請け合いしてしまうのだった。


 ◇◇◇


「ミイナがアイリス王女に会いたがっているのか?」


 ダイアンは執務室で書類の束から顔を上げた。


「そうなんだ。なんでもアイリス王女の持ってるものに用があるみたいで。詳しいことは話してくれないんだが」


「ふーん?」


 ミイナはドラード国の出身と言っていたが、ドラード国でどんな風に育ってきたのか、詳しい話はまだ聞いたことがなかった。ミイナから話を聞くいい機会かもしれないなと思う。  


「まずはフィリクスと私で話を聞いてみるか。アイリス王女に会わせるかどうかは、話の内容次第だな」


「ああ、それでいい。助かる」


 ホッとした表情を浮かべるロイをじっと見るダイアン。


「なんだよ」


「いや、ずいぶん世話を焼いているみたいだな」


「ああ、まぁ、な」


 言葉を濁すロイを興味深げに観察するダイアン。


「まあいい。午後から時間を空けるから連れてきてくれ」


 ◇◇◇


 フィリクスと、ダイアンを前に、緊張した面立ちで座るミイナ。


「ああ、そんなに緊張しなくていい。城での生活に不便は無いかい?」


「……身に余るご配慮を頂いて、感謝してます」


「固いな。で、アイリス王女に会いたがってるって聞いたんだけど、理由を聞いても?元々王女と面識があるとか?」


 ミイナは言葉を選ぶ。


「その前に、アイリス王女はなぜアルファンド王宮に?海で事故にあったと聞きましたが」


 ミイナの言葉にフィリクスとダイアンは顔を見合わせる。


「ああ、そう言えば話してなかったな。アイリス王女はフィリクスの番なんだ。海で溺れていた彼女をフィリクスが助けて、今王宮で静養している」


(アイリス王女が竜王陛下の番!!!)

 思ってもいなかった事実に驚きを隠せないミイナ。


「まだ、ベッドに寝たきりで、声もろくに出せない状態だ。正直今彼女と会わせるのは難しい」


 そこまで聞いて、慌てて尋ねる。


「あのっ!竜王陛下がアイリス王女を助けたとき、宝石を身に着けていませんでしたか?」


「宝石?ああ、そのとき彼女が身につけていたものは、ドレス以外は取ってあるが」


「お願いします!その宝石を返してください!」


「返す?ミイナ、君は……」


 ミイナは静かに頭を下げた。


「私の名前はミイナ・ドラード。……ドラード国の王女です」



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