集められた名探偵(3)
「ある日、お嬢様が外出した際に遭遇したご夫妻を何もしていないのに無礼者と叫び、連れていた護衛騎士に殺させたのです。我々使用人がお嬢様からお話を聞いて現場に行ってみたのですが、すでにご夫妻の遺体はなく、1枚のカードのみが残されていました。内容は深くは覚えていないのですが、ただ、カード通りに屋敷が襲われたのは事実です。この伯爵邸には、こんな忌まわしい記憶がこびりついているのです。」
案内人のテラシルが話終えるとラナが目を輝かせた。
「うわー!本当に殺人事件のあったお屋敷でゲームだなんて初めてです!」
「そんなに何回もあったら大変だろう。」
呆れたようにラナを見つめるデビルはフッとほほえんだ。
「テラシルさん。広間に案内していただけますか?」
「かしこまりました。では、ご案内させていただきます。広間は2階への階段の手前にあります。食堂は広間のすぐ横です。こちらが広間となります。すでに8名の探偵たちと助手たちがいらっしゃいます。中に入りましたら、まずは自己紹介をお願いします。私、テラシルのご案内はここまでとなります。推理クイズは今から30分後の午後8時から始めさせていただきます。よりスリリングにするために、屋敷には、スタッフを置きませんのでご了承ください。」
テラシルによって開けられた扉からデビル=クリスタンとラナは広間の中に入っていった。
短くてすみません。