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【編集中】現代ダンジョンは食糧庫?~ちびっこ女子高生が行く、現代ファンタジー!~  作者: 風紀いいん
3章 横浜ダンジョン騒動

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2話 新しい探索者の影

更新します!

 今日は学校があったのでダンジョンに来るのが遅くなってしまった。一応部活動はやっているんだけれど毎日参加しなきゃいけないような熱心な部活ではないのでそっちも問題なし。

 

 だからダンジョンに着くころにはもうすぐ17時になろうという時間であった。本当なら帰らなくちゃいけない時間だけど、お父さんとお母さんと相談して20時までに帰ってくることを条件に平日の活動も許してもらっている。

 そうは言っても19時の電車に乗らないと間に合わないので活動時間としては1時間あるかないかぐらいになってしまう。

 

「う~ん。やっぱり平日は時間が問題だよね。学校が終わってからだとどうしても遅くなっちゃうし」


『学校を休めばいいのでは?もしくは午後の授業を早退してしまうのもありですが』


「なしだよ。ちゃんと学校は行ってそれで探索者としても活動するの。ちゃんと勉強もしないとダメなんだから」


『そういうものでしょうか?探索者として活動するのなら不要な気もしますが』


「でもやっぱりちゃんと行っておきたいかな。将来どうなるのかもまだ分からないし、探索者が仕事になるのかも分からないもん」


 とは言ったものの探索者と活動して1週間でその収入は諭吉さん単位で2桁に届いている。さすがに3桁には届いていないけど、1月も活動していれば多分それぐらいになると思う。

 お父さんが「俺の月収よりも……だとぉ……」と膝をついていた。


「それに日高さんも言ってたじゃん。ずっと今のままの値段で買い取るかは分からないって。有用そうなら高く、使えなさそうなら逆に安くなるかもしれない。探索者がたくさん増えたら魔石とかの希少性も薄くなるかもしれないって」


 もちろん全部日高さんの説明の受け売りだけどね。

今はダンジョンの探索が始まったばかりで、できうる限りたくさんのデータが欲しい。だから探索の意欲を上げるためにそれなりに高く買い取っていると言っていた。

 だから今みたいに稼げるのも今の今の内だけだと思う。


『では将来のためにも稼げるだけ稼いでおきましょうか……そうするとやはり活動時間が問題になってくるのですね』


「そうなんだよねぇ~どうにか移動時間を短縮できればいいんだけど」


『何か都合よくドロップアイテムか、宝箱のアイテムでも出ればいいのですがね』


「それこそ都合よすぎだよね~!」


今日の同行者はアイン、ルビー、そしてローズの3人だ。

 ローズは植物形態で鞄の中に入っていて、ルビーも同じように鞄の中に入っている。ギルドの中に入ってから二人に「出てきていいよ」と声をかけると二人がぴょんと飛び出してくる。


「やっぱり狭いですね~。自分で歩けるんですから外に出して連れ歩いてくれてもいいのですが~」


「……(それやって迷子になったのは誰よ?ちょっと目を離した隙にすぐ居なくなるんだから)」


「あれはちょっと道が入り組んでいたからで~。私が悪いわけではありませんからよ~」


「……(駅からここまでほとんど一本道でしょうが!)


 ローズが人型に戻りながら呟いた言葉にルビーが反論する。

 確かにこの前ローズとここに来た時は一緒に歩いてきた。駅まではよかったんだ。その駅から出てここに来るまでにはぐれた。

 探し歩いて結局その日はダンジョンに行けず、日高さんから何かあったのかと心配する連絡がきてしまった。結局ローズは迷った挙句喫茶店で優雅にお茶をしていたが。


 あの時は本当に殺意が湧いたものだ……

 

「それじゃあボクは受付してくるから、ちょっと待っててね」


 言い合いをしているルビーとローズを放置して受付でダンジョン入るために申請を済ませる。その途中で佐久間さんから気になることを聞いた。


「そういえば龍希さん。今度この横浜ダンジョンに別の探索者の方が来るみたいなんです」


 ……思ってもみなかった。

 試験運用期間のお試し探索者は基本的に一つのダンジョンを中心に活動することになっていると聞いてる。


「この期間に探索するダンジョンって変更していいんですか?」


「それだけ探索しているダンジョンとその人の相性が悪かったみたいですね。今回だけの特例ですよ」


『……恐らくスキルのせいでしょうね。スキルには様々な種類がありますから、何かしらそのダンジョンの環境に合わないスキルを得てしまったのでしょう』


「あ、アインさんその通りです!もともと通っていたダンジョンが難易度がかなり高かったみたいで、敢え無く別の場所に変えたんですけど、そこの環境が合わなかったらしく」


 そんなこともあるんだなと思った。

 何となくスキルってメリットしかないものだとどこかで思っていたけど、今回みたいに不利に働くこともあるんだなぁ。


「そういう言訳ですので、横浜ダンジョンの先輩として声でも掛けてあげてください」


「分かりました!ボクも自分以外の探索者の人に会ってみたいですから。こっちこそ仲良くしたいです」


「ありがとうございます。それでは受付は済ませましたのでお気をつけて行ってらっしゃいませ」


「ありがとう佐久間さん。行ってきます!」


 昨日は既に攻略済みの階層を探索していたので、今日の予定としては新しい階層に挑もうと思っている。そのことをみんなに伝えるとだったら早く行こうと急かされてしまった。



 速足でダンジョンの入り口である光に渦に向かい、中に入る。

 出てきた先はもちろん横浜ダンジョン第1階層の入り口だ。


「それじゃあ一気に15階層まで走っていくけど、二人はどうする?一緒に走る?それとも鞄に入ってく?」


「……(私は一緒に走ってくわ)」


「私は入っていきます~。龍希さんほどのスピードは私にはないので~」


 ローズはそういうと白薔薇に戻って、一人でに鞄に入っていった。

 植物がひとりでに動いているのって中々凄い光景だよね……


『最短ルートかつ魔物が少ない道の検索完了しました。15階層までナビするので案内に従ってくださいね。あと、できうる限り静かに行動をお願いします』


「了解~了解~。それじゃあ行こっか!」


「……(全力で走っていいわよ。多分ついて行けると思うから)」


「じゃあ遠慮なく……よーい、ドンッ!」


 今日の目的はあくまでも新しい階層の探索なので移動に時間は掛けていられない。だからできうる限り時間を短縮して移動する。

 ここでも、地上でもそうだけど移動時間って本当に無駄な時間なんだよね。


 なんかいい手段でもあればいいんだけどなぁ~


 そんなことを考えながら15階層にへの道を急ぐのだった。


~~


 龍希が横浜ダンジョンでの探索を開始した頃、ギルドの受付に二つに人影があった。

 一方はここの受付担当である佐久間(さくま)希望(のぞみ)である。そしてもう一方はここでは見たことのない顔である。

 しかしその顔つきはどことなく希望に似ている。


「それで七海。今日の待ち合わせの予定は何時だったっけ?」


「えっと……16時です……」


「今、何時?」


「……17時」


 いつもは受付嬢として笑顔がデフォルト装備の希望であるが、今は目の前の女の子に対してジトッとした視線を向けている。


「遅れた理由は何なの?」


「だって途中になんかよさげなもの売っていそうなお店見つけたんだもん……」


「また骨董品屋さんに行ってたの?……まあそれについてはとやかく言わないからちゃんと時間は守りなさい!分かった!」


「は~い、お姉ちゃん」


 希望を「お姉ちゃん」と呼んだ少女は反省しているのだかしていないんだかよく分からない顔で謝罪する。

 希望はそれを見て困ったようにため息を一つ吐く。


「もう、折角今日は龍希さんと顔合わせをしようと思ったんだけどなあ」


「……龍希ってお姉ちゃんが担当してる探索者のこと?」


「そうよ。龍希さん凄いんだから!あっという間に下の階層に進んじゃうし、売ってくれる情報も正確、一度にもってくる素材の量も多いし。あんなにちっちゃいのにすごく強いんだから!」


「……それこの前も聞いた」


「……そうだっけ?とにかくここで活動する以上龍希さんとは顔を合わせることになるだろうし挨拶ぐらいしておこうと思ったのに。七海が遅れてくるから」


「ふん!そんな奴いなくたって私はすぐにもっと下の階層を攻略してやるんだから!すぐにお姉ちゃんも私の方が凄いって言うようになるんだからね!」


 希望が龍希について話し始めたぐらいから見て分かるぐらいに不機嫌になった少女。

 

「それじゃあこれからダンジョン行ってくるから受付して!」


「もう遅いから明日からにしたら?一応ここの業務って19時までになってるんだけど」


「それまでには戻ってくるからいいの!……そういえばそいつの到達階層って何階層なの?」


「龍希さん?確か15階層よ。今日は新しい階層に行くって言ってたから16階層にいるんじゃないかしら?」


「そう」


 それを聞いて急に黙ってしまった少女にちょっと心配になりつつも受付を済ませる希望。しばらく俯いて何事かを考えていた様子だったが、受付を済ませて探索者証を返却すると顔を上げる。

 

 その眼は龍希の到達階層を聞いて落ち込むこともなく、爛々と輝いていた。


「あと一週間で私がその記録を抜かしてあげる!目標はこのダンジョンの最終階層到達と攻略よ!」


「……でもあと一週間もあれば龍希さんなら最終階層に行っちゃうかもしれないんだけど」


「だったらそれよりも早く進めばいいだけの話でしょ!とにかく……このダンジョンを攻略するのは私なんだから!見てなさい龍希!」


 そういうと少女、『佐久間(さくま)七海(ななみ)』はダンジョンの中へと入っていった。

 その後ろ姿を見ながら希望は頭痛を堪えるように頭を押さえ、眉間を解すような仕草をする。


「まったく……無茶しなきゃいいんだけど……」


 どうにもはねっかえり気味な自身の妹のことを考えて、頭の痛くなる希望であった。


いかがでしたでしょうか?

という訳で新章のプロローグのようなものでした。

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また感想の方もお待ちしています!

それでは次回をお楽しみに!


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