表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【編集中】現代ダンジョンは食糧庫?~ちびっこ女子高生が行く、現代ファンタジー!~  作者: 風紀いいん
1章 はじめての攻略

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/49

1話 いきなりですか!?

大変申し訳ありません!

予約投稿の日付を間違えていました。中途半端な時間ですが、今から投稿します。

新章に入りますのでよろしくお願いします!


ゆっくりと目が覚める。

 昨日までとは違い、凄く落ち着く感じがある。


 嗅ぎなれた部屋の匂い、見慣れた天井、タオルケットの感触。


 そうだ、昨日ボクは家に帰ってきたんだ。


 時計の針は10時を指している。


「うわぁ、寝すぎちゃったな」


 カーテンの隙間から日差しが差し込んでいることからさすがに午後10時でないことは分かる。というか、昨日寝たの11時くらいだしね。


 枕元をごそごそと探ると、金属の冷たい感触が手に当たった。 

 それを視界に入るように正面に持ってくる。向きを確認してから掛ける。


『おはようございます、マスター』


「……うん、おはよう。眼鏡ちゃん」


 眼鏡ちゃんは今日も平常運転でレンズにはボクの体調や時間が表示されている。

 特に異常はないので、まだ体が重い気がするのは眠気が取れていないからだろう。


 起き上がって、ベッドに座る体勢になるとしばらく目を細めながらぼーっとする。


『マスター。むしろ寝すぎて眠くなっている感じですね』


「……うん、そうかも。なんか帰ってきたって思ったら気が抜けちゃったみたい」


『無理もないでしょう。ふむ……異常はありませんがまだ疲れが残っているようですね。今日はゆっくり休まれた方がよろしいかと』


「……そうだねー……そういえば、スライムちゃんは?」


『今朝早く起きて、お母さまのお手伝いしているようですよ?私にマスターのことはよろしくと言っていました。さすがはマスターの姉ポジションですね』


「ふふ、なにそれ」


 話しているうちにだんだんと目が覚めてくる。

 ぐるりと見回すと、見慣れた家具やインテリアが視界に入る。病室よりは狭いけど、やっぱりこっちの方が落ち着く。


「ん~~っ!」


 立ち上がって大きく背伸びをすると、背筋が伸びるような感覚がある。全身に血が巡っていき目が冴えてくる。


『マスター、部屋着の方をペンダントに登録しておいたので降りる前に着替えてくださいね』


「ん、ありがとう」


 机の上に置いてあったペンダントを付けて部屋着用の服に着替える。

 一瞬で終わるのは楽でいいね。


 ボクの部屋というか、皆の寝室は2回ににあるのでリビングに降りていく。

 いつもならお母さんが朝食を作る音が聞こえてくるのだが、今日はさすがに遅かったらしい。

 でも、話し声がするから誰かはいるようだ。


「おはよう~」


「あら、遅かったわね。おはよう。朝ごはん食べる?」


「……(おはよう龍希。体調はどう?)」


「食べるー。お腹すいちゃったし。大丈夫だよスライムちゃん。いたって健康だから」


 冷蔵庫からお茶だけ取り出してダイニングテーブルにつく。

 冷たいお茶が喉を通っていくのがわかる。この感覚は結構好きだ。


 するとスライムちゃんが膝の上に載ってきたので、とりあえずなでておく。


「今日は何か予定あるの?」


「うん。実はボクがダンジョンに潜ってる間に何度か友達から連絡があったみたいでさ。病院にいる間に連絡は取ったんだけど、今日遊びに行くことになったんだ」


「ダンジョンのことは話したの?」


「ううん。携帯が故障してたって言っておいた。一応日高さんに口止めされてるしね」


「そうだったわね。気を付けていってくるのよ?まだ本調子じゃないんでしょ?」


「分かってるよ。まだ疲れてる感じはするけど、ちょっとご飯食べてくるだけだから」


 テーブルの上に準備された朝食を食べながら話をする。

 今日は朝食はトーストとヨーグルト、サラダと目玉焼きだ。一般的な量の朝食で足りるのか、と思われなくもないが普段は朝食も夕食もこんなぐらいだ。

 その代わりに間食が多いのだけれど。

 そのせいでお小遣いがカツカツなんだけどね……


 待ち合わせが隣町なので、ちょっと時間がぎりぎりだ。

 部屋に戻って身支度をする。着替えはペンダントに登録してある中からてきとうに選ぶ。

 ペンダントを使っていて気づいたのだが、これペンダントの中に服をしまうと、なんと汚れとかがさっぱと取れているのだ。地味に便利な機能である。


 ぱぱっと出かける準備を整える。


「スライムちゃんはどうする?一緒に行く?」


「……(そうね、ちょっと外の世界も見てみたいし。行くわ)」


「じゃあ、リュックも準備しないとね。あっ、でもリュックの中に入ってたんじゃ外の景色見えないかな?」


「……(大丈夫よ。ちょっとでも隙間があれば問題ないから)」


「そっか、じゃあ軽く開けとくね」


 スライムちゃんをリュックに詰め、眼鏡ちゃんも装着。

 そういえば、急に眼鏡なんかつけていったら驚くかな?


「行ってきまーす!」


「いってらっしゃーい!気を付けるのよ!」


 ダンジョンから帰ってきてからお母さんが妙に過保護になった気がしなくもない。

 そんなに注意しなくたってご飯食べに行くだけで危険な場所に行くわけじゃないんだからね?


 電車に乗って隣町の駅に行くので、電車に乗る必要がある。

 なぜ隣町なのかといえば、向うの方がお店がたくさんあるから。特に食べ放題系とか。

 向うもボクの食欲は分かっているので、ご飯食べに行こうとなると自然と食べ放題系になる。

 

 いつもなら駅に行くまでにすこし息切れするんだけど、今日は全然大丈夫だ。

 こういうところでもダンジョンの影響を感じる。


 電車に乗るとき、スライムちゃんと眼鏡ちゃんが大興奮したのは面白かった。

 スライムちゃんはこんな大きな鉄の塊が動くのが面白かったらしく、眼鏡ちゃんは知識としては知っていたが実際に見るとまた違うようだ。


 隣町なので電車なら数分で着く。


 駅前に出てどこにいるのかきょろきょろしていると、突然後ろから肩を叩かれる。


「うひゃあ!?」


「おはよう、龍希!今日もちんまいね!」


 振り向くとボクよりも大きな人が立っていた。

 長髪をポニーテールに結んだ活発そうな女の子。


「もう、後ろから声をかけるのはやめてっていつも言ってるでしょ!千夏!」


「ごめん、ごめん。ほら龍希って手が置きやすいサイズだからついね?」


「そんなにちっちゃくないでしょ!ほら、行くよ!」


 鏡千夏。 

 ボクと同じ高校の同じクラスの同級生。小学校時代からの友達で千夏が引っ越した関係で中学は違ったのだが、高校で再開を果たした友人だ。

 よくボクの身長をからかってくるのはいただけないけどね!


 合流したところで今日行く予定のお店に向かっていく。

 今日はなんとスイーツバイキングに行くのだ!


 じゅるり


 お店自体はすぐそこだったのだが、待っている人が何人かいるのでちょっと時間がかかりそう。用意されている椅子に座って話しながら待つことに。


「龍希が急に連絡取れなくなって心配したんだよ?」


「それはごめんて。携帯が壊れちゃって連絡取れなかったんだよ」


「それに入院もしてたんでしょ?お見舞いにも行かせてもらえなかったし」


「それはちょっと色々あって、でも今はもう全然大丈夫だし。だからいい加減下ろしてくれないかな?」


 現在ボクは千夏の膝の上に抱えられている。

 それでもボクの体重で千夏がつぶれないのは、この前の実験で少し消費したのとスライムちゃんが重量を軽減する魔法をかけてくれたからだ。

 これで今のボクの体重はこの体型に見合ったものになっている。


「もう、あんまり心配かけないでよね?……そういえば龍希って眼鏡なんてかけてなかったよね?どうしたの、それ?」


「ああ、ちょっとおしゃれでつけてみただけだよ。伊達眼鏡。どう?」


「うん、可愛いよ!」


 お互いの近況を聞き合ったところで順番が回ってきたので、お店に入る。

 時間は120分なので話しながらでも食べている余裕はある。


 お互いに好きなケーキやお菓子を持ってきて席に戻ってくる。

 話の内容は自然と今最も話題になっているダンジョンへとなった。


「そういえば学校の近くにもダンジョンができたって知ってた?ほら、あの小学生の頃のおじいちゃん先生の家だったんだって」


 自衛隊内で緑光ダンジョンと言われていた場所だ。

 ボクが偶然とわいえ攻略してきた場所でもある。


「うん、知ってるよ。ニュースでもやってたし」


「あれのせいで、もしかしたら学校がしばらく休みになるかもしれないんだってさ」


「それって、夏休みが終わったあとのこと?」


「そう。なんか、学校の近くにダンジョンができたからちょっと離れた場所から来ている人達から近づきたくないって話がでて、学校も話し合いをしてるらしい」


「……そっか。もし、休みが続くようならちょっと寂しいかもね」


 それもそうだろう。

 ダンジョンがない地域の人たちならわざわざ危険がありそうな場所に行きたがらないだろう。

 まあ、周辺に住んでいる人にとっては気にしてもしょうがないことだろうけどね。


「あの日からダンジョンが出現したり、ステータスなんてのが見えるようになったり。世界も変わっちゃったよね。それに半年後にはダンジョンの魔物が外に出てくるんでしょ?……どうなっちゃうんだろうね、あたし達」


 不安を隠せない顔。

 普通の感覚ならこんなファンタジーみたいな世の中になっちゃって不安に思わない人なんていないだろう。いてもそうとう能天気な人か、マンガ好きだけだ。

 

 それに、ダンジョンは増え続けると星の意思は言っていた。

 今日は大丈夫でも、明日にはより身近な場所にダンジョンが人知れずできているのかも知れないのだ。

 逆に言えば、半年後まで魔物が外に出ることはないんだろう。

 けれど、かといって何ができるわけでもない。遠くに逃げたとこでダンジョンは世界中に出現してしまっている。どこに逃げても無駄だろう。


 でも、ボクは友達にそんな顔をしてほしくない。


「……大丈夫だよ。何があってもボクが絶対に千夏を守るから。だから元気出して?」


「……もう何言ってんのさ。どっちかと言えば龍希の方が守られる方でしょ?龍希こそ安心して。魔物が出てきたってあたしが倒してあげるからね。これでも道場の娘なんだから」


「うん!その時はお願いね!」


 千夏の実家は、剣術の道場を開いているのだ。

 小さい頃はボクも見に行ったりしていたのだが、千夏が引っ越して道場が千夏のおじいちゃんのばあちゃんだけになってからは行っていなかった。

 

 千夏の両親は道場関係なく普通に働いているので、経営しているのは千夏の祖父母である。ちなみに結構な年齢のはずだが、前に久しぶりに挨拶に行ったときにはぴんぴんしていた。


「……(龍希、私もそのケーキっていうの食べてみたいわ)」


「(あ、ちょっと待ってね……はい、どうぞ)」


 テーブルの下にある荷物置きようの籠に入っているリュックの隙間にそっとケーキを持っていく。すると、中からピンクの触手がでていてササっと持って行った。


「……(……うん!美味しいわ!これ買って帰りましょう!あと、もっとちょうだい!)」


「(はいはい、分かったから落ち着いて!)」


 どうやらケーキが気に入ったようだ。

 女の子だもんね。甘いものはやっぱり好きなんだ。ほんとは眼鏡ちゃんも食べられたらよかったんだけど、さすがに眼鏡じゃ食べられないよね。


『マスターがお望みでしたら、食事をする機能も実装しますよ?あまり優先度が高くないので後回しにしていましたが』


「(あ、できるのね。じゃあ、そっちも進めておいて!今度一緒に食べようね!)」


『はい、マスター!』


 こしてボクたちが声を出さずに話ができているのは、眼鏡ちゃんの機能の一つである念話である。眼鏡ちゃんを中継としてボク、スライムちゃん、眼鏡ちゃんの三人を繋げているのだ。

 これまた便利な機能である。


 下にいるスライムちゃんにケーキを供給しながら、千夏との会話を楽しむ。

 こうして久しぶりに友達を話していると、世界が変わったなんて思えないような感じがする。

 まあ、顔と足元にその非現実がいるわけだけど。


「ふう、そろそろお腹いっぱいになってきたかな」


「……あいかわらず龍希の食べる量は半端じゃないよね。見てよ、向うで店員さんが白目向いてるよ?完全に赤字でしょ」


「食べ放題なんだから食べてもいいんだよ。昔は若干申し訳なく感じてた時期もあったけど、最近は気にならなくなったし」


「……あんた食事に関して遠慮したことないでしょうに。それで、この後どうする?折角だからもうちょっと遊んでかない?」


「あ、ボク服買いに行こうと思ってたんだけど。それも一緒でいい?」


「いいよ!ついでに私が、ばっちし龍希のことコーディネートしてあげるから!」


 ということなので、買い物をしつつもう少し遊んでいくことに。

 

 ボクの方の買い物を済ませ、そのままゲームセンターに行くことに。


 買い物の方はいつも私服を狩っている馴染みの店に行って適当な服を買う。千夏にも見繕ってもらいながら普段はあまり履かないスカートとかも見ていく。

 

 結局、上下合わせて3点購入して買い物は終了。

 ダンジョン関連でちょっと動きやすめの服を買った。訓練とかあるし、その方がいいだろう。

 さらにゲームセンターに行く途中にあった屋台でクレープを買い食いする。


「あんた絶対おしゃれよりも食い気でしょ。さっきのだって安くて動きやすそうなの適当に買ってたし」


「それが目的だったからいいんだよ~。それよりもこのスペシャルチョコバナナクレープめちゃくちゃ美味しいよ!」


「……まあ、いまさら何言ったところで、よね」


 千夏がため息を一つつく。


 そんなたわいもない話をしながら戻ってきた日常を楽しんでいた。


 ――しかし、世界は確実に変化していたのだ。もはやいつどこで何が起こってもおかしくないぐらいに世界は変わってしまっている。


 ――そのことをボクはまだちゃんと理解できていなかったようだ。


 その時は唐突に訪れた。


 交差点、横断歩道の中央付近に差し掛かったとき突如として地面が輝きだした。


 スキルなのか、それとも超直感のスキルなのか。

 これがダンジョンに関わるものだと瞬時に理解できた。


 そこからの行動は迅速に。


 周囲を見回してみる。

 光は並んで歩いていた千夏の向こう側から発せられていて、徐々に広がっているようだ。

 その光の上に立っているのは、ボク、千夏を含めて5人。


スキルを発動して意識を一気に加速させてる。

見ている景色がスローになるが、体は思ったように動く。


 まずは千夏の腕をひっぱり、ボクの後ろに行くように誘導する。 

 その勢いで、後ろに足が流れて光の範囲外に出るのを確認する。


 眼鏡ちゃんもすぐに判断してくれたのか、スキルの制御は全部ボクに戻ってきている。

 この場合だと、眼鏡ちゃんに指示して出力を調整するよりも自分でやった方が早いからね。


 できる限り出力を抑えるように意識しながら、思いっきり地面を踏み込む。


 ドゴォォンン!!


 すごい衝撃と共に地面にクレーターができ、さらに踏み込んだ地点を中心として衝撃波が発生する。

 その衝撃波によって残りの3人を光の範囲外に飛ばす。手加減はしているからひどい怪我にはならないはずだ。ちょっとすりむくかもしれないけど。


 それを確認した後、ボクも光の範囲から逃れようとしたのだが一足遅かったらしい。


 自分の体がふっと浮かぶような感覚がした。

 後ろを振り返るようにしてこちらを見ている千夏がいる。


 ――大丈夫、すぐ帰ってくるから

 そう伝えようとしたのだが、時間が足りなかったらしく次の瞬間にはその場からボクの姿は消え失せていた。


いかがでしたでしょうか?

次回から主人公たちの新たな冒険です。

おたのしみに!

面白いと思ってくださったらブックマーク登録お願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ