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ソウル・リファイン  作者: 弥生丸
第一大陸編
34/96

線引き

線引き


冒険者ギルドで受付を済ますと、一階の大小いくつかある応接室の隣にある小会議室へと案内された。


そこはやや小さめの教室程度の大きさがあり、前方の壁に大きめの黒板掛かっており、その前に教壇が置かれていた。

そしてその教団の前に並ぶように、二人用の長机と椅子が縦に五つずつ、二列置かれていた。


そこにはすでに男性三人、女性が一人それぞれやや離れた席に座っていた。


弘樹たちも会議室へと入ると、各々適当な席にある程度固まって座ると講師が来るのを待った。

まだしばし時間があるようなので、弘樹はステータスウィンドを開いてスキルを確認し、発動短縮:異能2レベル、範囲拡大:異能2レベル、対象拡大:異能2レベル、目標設定:異能2レベルを取得した。


なおフリーポイントは0から2レベルに上げるのに2ポイントで済んだので、4つ取っても消費は8ポイントで済んだ。


よくある1レベル1ポイント、2レベル2ポイントと必要ポイントが上昇するタイプではないらしい。

試しに発動短縮を3へ上げようとしたが、出来なかった。


範囲拡大などの特殊スキルは魔法と異能は別物として扱っていた。

風使いや超能力などのタレントはその人の才能や資質、個人の能力であり、月光魔法などは技術や知識として得て使う物、つまりスキルであるかららしい。


前衛の戦闘系は小春と相談してから決める事にした。


貴彦と小春も同様にスキルなどを調整しているようで、真剣な表情で虚空に目を向けていた。


時間となり講師が現れた。

新たな受講者はその後現れなかったので、今回はこの八人で受けるのだろう。


講師はやや手入れの悪い茶色い髪と濃い緑の瞳を持つ平凡そうな顔つきの30前後の青年だった。


「これで全員だな。

俺は今回講師をする事になったノーマン・ラッシュ。

この街でC級冒険者となり、今は冒険者ギルドで働いている者だ。

早速だが始めたいと思う。

まずは基本中の基本、冒険者と転移者についてた」

ノーマンは黒板に冒険者 転移者と書き込んでゆく。

「冒険者はこの世界の住人がなれるものだ。

戦闘やそのサポートを主とし、冒険者ギルドから依頼を受ける者たちを言う。

採取、討伐、護衛、調査などを行う。

中にはダンジョンなどの異界化した地の攻略専門などもいるがな。

ここまではいいか?」

皆が頷いた。

「続いては転移者だ。

こちらは主に魔物の浄化を基本とする。勿論冒険者と共に旅に出る者も多いが、その特徴は神々が異世界から召喚した人々であり、我々よりも特殊な能力や高い能力、知識を持つ者が多いと言う事、何よりも魔物を倒すことで浄化出来ると言う事だ。

我々冒険者が魔物を倒してもそれはその場しのぎでしかない。

同じ場所な場合もあるが大抵は何処か別の場所で再び魔物は出没してしまう。

この為討伐依頼では冒険者は転移者のサポートを主とした仕事になる事も多い」


生徒たちは真面目な表情で講師の話を聞いていた。

すでに彼等も知っている事は多いのだろうが、これからこの仕事をして行く上で、それらの情報は命に関わる事もあるのだ。

勘違いが命取りともなり得るのだから、真剣にもなろうと言うものだった。


「ついで冒険者ギルドだが、これは冒険者の育成と依頼の管理やサポート、転移者の育成と依頼な管理やサポート、そして保護を目的として作られている」

そこまでの説明でやはり疑問に思う者もいるのだろう。

生徒の一人が挙手した。

「何故転移者のみが保護されるのですか?」

やや暗めの金髪に緑の瞳の凛々しい顔つきをした少年が尋ねると、だよなーとノーマンは呟き説明する。


「大体の人が疑問に思う点はそこだな。何故こちらの世界の住人よりも優れた能力を持つとされる彼らを保護するのか、だがそれはな、彼らが神々に呼ばれたということに起因する。

とは言えその点で特別扱いすると言う意味ではないぞ?

例えば君、クリストフ君だったかな?

そうだな、別の世界と言われてもイメージしにくいか。

妖精大陸、つまり第三大陸辺りに移動魔法で吹き飛ばされたとでも思ってくれ。

それも普段着で武器もないままだ。

その大陸の事もよく知らず、親戚や友人、知り合いも居ない。

君はそこで生きて生活出来るかな?」


クリストフは右手を顎に当てて考えつつ、「いいえ、かなり厳しいでしょうね」とあっさり答えた。


「あの大陸は他の大陸とかなり異なると聞きます。

つまりは転移者の人々はそう言う状況の人が多いと言う事ですか?」

逆にクリストフが問い、ノーマンが頷き答える。

「そもそも彼らの住む世界は一部を除いて武器を持つ必要もないような所らしい。

魔物も出ないので護衛なしで森や山に入れるそうだよ。

剣術や格闘技もスポーツとして存在しているような所だそうだ。

そして生活レベルはこちらの数百年先を行っていると言う。

こちらの料理も紙やガラス、服に靴、医療面や農業に至るまで様々な技術が地球から来ている事は知っているね?

そんな世界からやって来るのが転移者であり流界者たちだ。

そして転移者だが、彼らはそんな世界でも特殊な者たちらしい」 

四人の現地講習者は真剣にな表情で話を聞いていた。

その様子にノーマンの視線が小六月の面子に向く。

「今回こちらの四人は特殊な事情で講習に参加している転移者の人たちだ。

もしよろしければどなたか簡単でいい、地球世界について話してくれないか?」

ノーマンの言葉に四人はそれぞれの顔を見回し、とりあえずの代表として弘樹が立ち上がった。


「では俺が。

俺たちは地球の日本と言う国から来た。

日本は数十年前に戦争に負け、そこからは戦争のない国になった。

俺たちの世界では魔物も魔法も物語の世界にしかない、そう言われているような世界だ。

生活レベルは正直に言えばここより遥かに発展している。

例えばそうだな、これを見てくれ」

弘樹はそう言うとスマホを亜空間収納から取り出した。

電池の残量はそれなりにある事を確認する。

流石に電波は届いていないが、撮影した動画や画像を見るくらいは出来る。

弘樹はノーマンを含めた現地の五人を一箇所に集め、いくつかの画像や動画を見せながら説明する。

「これは電車だな。大量の人間の移動に使う。

馬車より早くて金さえ出せば誰でも乗れる。あぁ極端に高い訳じゃない。

こちらで言えば数十円から数百円で誰でも乗れるんだ。

別の都市までだとかなり掛かるが、それでも数千円から数万円だな。

んでこれが俺の車。

これは建物でそっちはサンシャイン60、こっちはスカイツリー、これが都庁、つまり都市の役所だな」

弘樹は一人であちこちの画像を撮影していたらしい。

神社仏閣も数枚あるが、大抵はビルや町並み、電車に車などだった。

近所に出来たショッピングモールなども勿論撮影されている。

市場や商店とはあまりにも規模が異なる画像に五人はポカンとなっているようだった。

「この板は魔道具なのか?こんなに沢山の景色を貯め込む事が出来るなんて」

ノーマンもスマホは見たことがないらしい。

電池が無ければ単なる機械の板なので、流界者や転移者でも使う者が少ないのだろう。


「あ、そこからか。

これは機械でスマートフォンと言うんだ。国民のほとんどが、なんなら子供でも持っている人がそこそこ居る、魔道具とは仕組みの違うものだよ」

弘樹がそう言うと小春たちもスマホを取り出す。

「電話ってこっちには無いよな?んー、連絡するための道具が最初だったんだ。こちらの世界では使えないがこうやって会話できる」

と弘樹はスマホで会話する仕草をしてみせた。

「その後色んな機能、んー、能力が追加されて画像、いま見せた物だな、を撮影したり、こうして」

とカメラを五人に向けてパシャリと撮影し、「こんな感じでな」と見せる。

高価な魔道具で似た機能を持つものはあるが、そんな物が市民や下級貴族などに流通しているはずもなく、彼らはただ驚くだけだった。

「音楽も聞けますよ」

と小春が自分のスマホからクラッシックを流し、貴彦も近所の祭りで撮影した動画を再生させる。

十六那は計算機アプリを立ち上げて使って見せた。

「失礼だがあなた方は貴族や大商人などではないのだろう?」

クリストフが真面目な顔で訪ね、四人ともそれを肯定する。

「僕たちは一般市民だね。僕と小春は学生でアルバイト、んー、仕事もしていない」

「私は家が総合武術の道場だけど、別に騎士とか武家とかそういう家じゃないです。

元々はそういうものもありましたけど、今の日本だと貴族とかありません。他の国ならあるみたいですけども」

小春がやや畏まって答える。

「つまりね、誰でもこんな物を持てて、武器も戦闘も必要ない。

夏は冷房、冬は暖房で快適、毎日3食ご飯を食べて行きたい所に行け、週末に服を買ったりスイーツを食べたり、一般市民でもこちらの上位貴族や豪商でも出来ないような生活を送ってる人たち。

必要な知識を得たいと思えばスマホや無料の図書館、本屋もこちらよりはるかに充実しているし、そこで得る事が出来る。

そんな生活をしている人たちを神々はこちらに呼び込んだのよ」

やや極端だが文明レベルや治安が全く異なるこの世界と地球では、確かに何もかもが違っていた。

十六那の物言いは神々を批判しているようにも取れ、信仰心の厚い現地の人々はやや反感の視線を向けるが、彼女は気にした風もなく話を続ける。


「ちなみにね、魔法も魔物も物語の中、実は神々の扱いもそんな世界だったけど、実はひっそり存在していたのよ」

神々の扱いをさらりと聞いて、彼らは信じられない思いでその話を聞く。


「こことは定義が違うけど、実際に魔女も魔術師も錬金術師も存在しているし、魔物も実は闇に紛れて存在していたわ。

街の中でも海でも森でも、山でもね」

黒い瞳が現地の人々を見つめる。


「そしてね?極一部の者たちが異界化に巻き込まれて戦う事になったり、先祖代々魔物討伐の任を受けた人々が動いていたりもしたのよ。

一般市民の多くは知らない事だけれどもね。

貴彦君はそうね、巻き込まれた一般市民の立場かも知れないわね。

実際には少し違うのだけれど。

小春ちゃんと弘樹さんは血が薄まってはいるし主筋じゃないけれど、そういう家系の血が混ざっているわね。

つまり転移者の多くはね?

地球世界でも魔物と戦うだけの何かを持った人たち、それがこちらに招かれているって訳。

越界者の大半は巻き込まれた者だけれど、中には特殊な感覚を持っていたり、転移者と似た何かを持っていたりもするようね」

この人は何を知っているのだろう?

何者なのだろう?

冒険者ギルドですら語られない部分、事情まで知っているかのように話し出す十六那に底知れない何かを感じ取るノーマンたち。

「と、転移者や流界者、地球世界の事はこの辺でいいんじゃないかしら?そろそろ次の説明に移って貰えると嬉しいわ」


今回も喋りすぎたと感じたのか、十六那はノーマンにそう告げると、自らの席に着くのだった。


「では次だが霊格とレベルだな。

霊格1は一般人と変わらない。

修行や修練で鍛えたり冒険を経て経験を詰みレベルを上げて行くか、転移者とパーティーを組んで多くの恵那を得てレベル等を上げてゆく。

これは後ほど説明する冒険者ギルドへの依頼内容にも関わるので詳しい説明は割愛する」


ノーマンはそう言うと、黒板に何かを書き出した。

霊格1 一般人 レベル5

霊格1 新兵士、新人冒険者 レベル10

霊格1のレベル上限 50


「一般的な例がこれだ。

戦闘を経験し積極的に恵那を吸収する事で一般人より強くなりやすい訳だな。

レベルはどんなに鍛えても霊格1では50以上は上がらない。

ここから先へ至るには霊格を上げねばならない。

ここまでは良いか?」

ノーマンは皆を見回すが特に質問はされなかった。

この世界ではそれがある程度の常識なのだろう。

と、貴彦が何かを考えつつ挙手した。

「我々はカードによりレベルやステータス、タレントやスキルなどを知ることが出来ますが、一般人の人々はどうなのですか?」


必要ないのかも知れないが、自分の事をあれこれ知りたい人もいるだろう。

本人も知らない才能が隠れている可能性もあるのだから。


「あぁ、転移者や流界者の人々は知らないのも当然か。

ではそうだな、サム君と言ったか。君が説明してくれるか?」

ノーマンは貴彦の質問を受けて受講生の中で一番まったりとした雰囲気を持つ少年に声をかけた。

「あっ、はい?!レベルなどは神殿で調べて貰うことが出来ます。

小さな村にも神殿は必ずあって、神官様も居ます。

無料で受けれるのは五歳、十歳、十五歳の時で、何かあって調べたい時には僅かなお礼でも村では見てもらえました」

サムは緊張した様子で立ち上がり、多少ぎこちない様子ながらもそう説明する。


「ギフトもその時に分かるのですか?」

再び貴彦が質問し、サムも

「そうです。個室で神官様と二人になり、見ていただきます」

と話す。

ギフトは神々に強く関わるものなので、人前で無闇に話す事ではないそうだ。

それはタレントなどの素質以上に個人的で神聖なものとして受け止められていた。


「なるほど、分かりました。

サムさん、ありがとうございます」

貴彦は納得しサムに礼を言う。


ノーマンもサムの答えに満足した様子で、説明の続きをはじめた。

「レベルの次は霊格だが、霊格は格の差だ。

最高位の八柱と上位の神々、中位の神々や低位の神々、神使などと同じように、人にも階位が存在している。

それは魔物も同じだと言われている。

体が小さくてもとてつもない筋力を持つ魔物などはレベルか霊格が高いか、何かしらのタレントを持っている可能性が高いんだ。

この霊格だが単純に鍛えても戦っても上がらない。

何かしら大きな出来事、例えば大事故に巻き込まれて助かったり、神々にお会いしたり、強敵を倒したり、その他の条件もあるようだが基本的にはかなり大きな出来事に遭遇すると、それなりの確率で霊格は上がると言われている。

そして霊格が上がると、顕現する力が霊格倍される。

同じ筋力10でも霊格1と2では倍の差があるんだ。

そしてそれはスキルやタレントなどにも反映すると言われている。

冒険者になることでフリーポイントやステータスポイントを使い能力を上げたり、新しいスキルを得ることが出来るが、そのポイントも霊格倍されるそうだ。

霊格1なら1レベル上がると1ポイント、霊格2なら2ポイント得る事が出来る。

ここまではいいか?」

今回は本当に誰も質問せず、そのまま話は続くこととなった。

「霊格2のレベル上限は200とされている。それ以降の霊格はそれ以上の上限があると言うことだが、ケースが少なくて詳細はわかっていない」

霊格についての説明はここまでだった。

十六那が以前言っていた通り、細やかな説明はしたくても出来ないのだろう。


「では次だが、主な依頼内容だな」

そう言うと黒板に討伐、採取、調査、護衛とチョークで書き出した。

「依頼主は国や町、村や神殿、商人や個人など様々だ。基本的に緊急的な物を除き事前審査も行われている」

犯罪に巻き込まれる事もあり得るのだから審査は当然なのだろう。


それこそ商隊を装った山賊の護衛などを知らずに受けてしまう可能性すらあるのだから。


「まず討伐だが冒険者のみの場合、熊や猪などの強い野生や野盗退治などがメインとなる。

稀に魔物の討伐依頼もあるが、それは転移者の数が足りない、モンスターが大量に繁殖してしまって街や集落が危ないと言った特殊なケースだ。

依頼中に襲われて倒す結果となった場合や、市民が襲われているなどは仕方がないが、あまり頻繁に討伐依頼なしに狩った場合調査が入る。

狙って狩りをしていると判明した場合、冒険者資格剥奪の上神殿直轄の施設で決められた年数奉仕活動を行う事になる。

分かっている通り浄化出来なければ、また何処に魔物が湧くか分からないからな、意図的にそれを行うのは犯罪となるんだ」


名目上転移者が魔物を倒すのは基本としても、実はチマチマと狩るくらいは許されるのかと思っていたが、案外厳しいルールがあるのだなと弘樹は思った。


「例えば村の近くにゴブリンの小さな集団を見つけたとする。

例えすぐ倒せる状況だったとしても、こちらから手を出してはならない。

その時すべきことは、討伐ではない。

村への警告と冒険者ギルドへの報告だ」

現地人の受講生たちの間に納得出来ないのかざわりと小さなざわめきが生じた。

ノーマンはそれを静かに見回して続ける。

「冒険者カードには恵那の影響で大まかな討伐数も記憶される。

これはカードを宿などに置いておいても同じことだ。

持ち主と繋がり、その変化を感知して記憶するのが冒険者カードだからな。

身分を内外に保証するということは、それだけ信頼性が無ければならない。

単に魔物を倒しただけではなく、ルールを守らなかった事も処罰対象になり得るんだ。

勿論調査に置いてその対応が必要だったと判断されれば咎められる事はない。

実際、恵那を多く得たいと考えた連中が先程のケースでゴブリンの集団を何度か潰した。結果奴等はすでに資格を失い、神殿施設で三十年奉仕することになった」


もしかしたら、ちょっと厳しい程度では無いのかも知れない。

考えるまでもなくここは異世界であり、ファンタジーな世界なのだ。

先程野盗の討伐と言う話もさらりと出ていて深く考えなかったが、捕縛ではなく討伐、つまり殺す可能性も高いと言うことだ。

日本ならば窃盗や強盗は警察に逮捕され、裁判を受けて刑をとなるが、この世界は人権意識が低いのかも知れない。


地球ですら国が違えば法律も治安も常識も異なる為、海外において日本の常識で動くと大変な目に合うことがあると言う。

観光地で子供のスリ集団がいたり、自分の子供が寝ている間に近所へ買い物へ行ったら通報されて裁判所に呼び出されたり。

犬好きがたまたま見かけた犬に近付き噛まれて狂犬病になって亡くなったり。


昔の日本も十両盗めば首が飛ぶと言われていたように。


転移者故に庇われる部分も大きいが、貴族への対応を誤って不敬罪で投獄されたり殺されるかもしれないし、気を抜いたらとてつもなく危険なのではないかと今更気が付いた。

アレとか言ってワクワクしていた自分がバカらしく弘樹には思えた。


「なお転移者の人々はこの場合討伐しても問題ない。

転移者とはそもそも神々が魔物を倒すためにお呼びした方々だ。

あくまでも現地の者はそのお礼やサポートとして冒険者ギルドを設立したのだから。

そのお礼として生活や装備などの足しになるよう、ドロップ品や魔石にお金を支払うのは当然の事だと言える」


これが冒険者と転移者の線引き、いや、現地の人間と転移者との線引きであり現実なのだと弘樹たち一行は思った。


神々が実在し、敬虔な信者も多いこの世界、神々の作ったルールこそが絶対なのだ。

例えば第一大陸でも最高位の貴族、アークエット公爵家ほどの面々が、十六那に膝を折り頭を垂れるほどには。


五日間も参加とか一部でいいんじゃないかとほんのり思っていた弘樹だったが、これは参加して正解だったかも知れないとそう思い始めていた。

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