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堕天使の詩  作者: ピーコ
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堕天使 其の三

天使が天使をいきなり殴り始めました。

私は、幼く、はじめは、何が起こっているのか、よく理解出来ませんでした。

なぜなら、私たちは、何も悪いことなどしていないのです。

天使が天使を殴ったり、蹴ったりする様を私は見ていましたが、怖くて止めに入ることも、助けを呼ぶことも、叫ぶ事も出来ませんでした。

そして、それを誰かに告げる事も。

そして、それは、一度ならず、何度もくりかえされたのです。

その度に私は畏れ、何も出来なかったのです。そして、何も出来ないでいる、私を、私は心で責め立てました。

そして、そうした日々も、いつかは終わりを迎え、私は安堵しました。


そして、記憶の中の奥底に消えてしまったのです。



私の心に致命的な傷を付けて。


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