24・商店街
こんにちは。
今回は商店街を冒険します。
ガラガラガラガラ!ガラガラガラガラガラガラ!
「へい!らっしゃい!」
「安いよ!安いよ!」
「今日はこちらの商品がなんと!3割引!!」
ほぼ全店舗、打ち合わせをしたかのように勢いよくシャッターを開け、それを見越したかのように人も集まって、静かだった商店街は買い物に来た人と、お店の人の客呼びの声でとても賑やかになったのであった。
「みー!みー!」
私は訳がわからずに、さっきまで水色の悪魔に触られた時の疲労を忘れ、左右を行ったり来たりしていた。
「おっ!今日は可愛い子猫ちゃんがお使いにきたね。良かったらこれを食べてくれ!ここの肉屋の特製メンチカツだ!猫は猫舌っていうからな、常温のやつをあげるぜ!」
そう言って"肉屋"と書いてある家の男の人は茶色の真ん丸い不思議なものを地面へと置いた。私は不思議なそれを2、3回猫パンチをして確かめる。それは回りに固く小さい何かが付いていることを知った。
次に臭いを嗅いでみた。うん、嗅覚はこれを"食べ物"と認識をしている。
しかし、得たいの知れない食べ物なので私は食べようかどうしようか考えてしまった。
「どうしたんだ?ニャンちゃん。食べないのか?」
「みー!」
私は『私の名前は花だよ。』と言ったのだが、伝わっていないようだ。
「はっはっは!もしかしてお腹一杯なのか?」
おじさんは腰に手を当て笑っている。お腹一杯ではない。むしろお腹は空いているのだ。
私は食べなかったら取られると思い、勇気をもってかぶりつくことにした。
ザクッ!
表面の固い粒々には少しびっくりしたが、中はとってもジューシーであった。
「みー!みー!みー!みー!」
私は『このメンチカツっていうのとても美味しいよ!ありがとう。』と男性に感謝をしてがつがつとメンチカツを食べ始めた。
「おおー!いい食べっぷりだな。」
男性は笑顔を向け更にもう一つ、メンチカツを地面に置いた。
ちょうどメンチカツを完食した私は2個目のメンチカツを食べようと近付く。
しかし、何故か野生の勘が私に危険を知らせる。不思議と私の後ろから危険が近付いてる!見てないけど、そう思ってしまうのであった。
私は訳がわからないまま、ほふく前進の体勢みたいにペタンと地面に張りついた。
それと同時に頭の上を何かが擦る。そして、目の前にあるメンチカツが宙に浮いたのだ。
驚いた顔で4本の足で立ち、空を見上げる。そう、メンチカツを宙に浮かせた正体は黒い物体、カラスであった。
カラスは足の爪でメンチカツを持ったままどこかに飛んでいってしまった。
「おっ!2個目も完食とは凄いな!もう、ニャンちゃんの体では満腹だろ?また来いよ!」
どうやら男性はメンチカツを置いたあと、自分の作業に夢中でカラスの行為を見てなかったようだ。
「みー!みー!」
私はおかわりを要求したのだが。
「ははは!お礼なんていいよ!」
と笑うだけであった。これ以上おねだりしても無駄とわかった私は肉屋を離れることにした。
次に訪れた場所は『魚屋』と書いてあるとてもいい臭いがする場所であった。ちなみに肉屋からは店三軒分離れている。
「へい!らっしゃい!」
店の人は私を見下ろして優しく言う。
「ほれ!これを食え!食え!」
魚屋の主人は白っぽい小さな魚をパラパラと地面へ置いた。
「みっ!みっ!」
私はとても美味しそうな臭いがする小さな魚をパクパクと食べ始めた。
「がははは!ちりめんじゃこは好きか?もっと食え!」
魚屋の主人は更にちりめんじゃこをパラパラと地面へ落とした。そして、私は食べる。を数回繰り返した。
結果、私は満腹になった。
「みー!みー!」
私は魚屋の主人にお礼を言った。
「とても可愛いなぁ。メスか?よし!名前を『クルメディア・ヘクアクト・テケケトロ三世』にしよう!そして、飼っている『ウェルニーダ・ヴェントル・クルルテニア五世』と結婚させよう。」
私はその言葉を聞いて驚いた!ウェルってあのウェル!?私の脳内で喜怒哀楽のいろんなウェルが浮かぶ。
ブルブルブルブル!
その言葉を聞いたとたん、頭を左右に激しく振り私は早足でその場を去っていったのであった。




