15・犬
明けましておめでとうございます。今年も猫の集会をよろしくお願いします。
ゴールデンレトリバーが私の頬を舐めてきたので私は頭が真っ白になり、訳が分からなかった。
「み!みみ!みみみ!みー!」
私はその訳が分からないままに変な悲鳴を上げる。
「脅かしてしまったかい?ごめんね、とても恐い思いをさせてしまったみたいだな。」
どうやらレトリバーにとっては、これが私の頭を撫でているのと一緒のようだ。
「た、食べられるかと思った・・・。」
私はまだ少しプルプル震えながら答えた。
「本当にごめんね。お詫びといっちゃあなんだけど、今度、『夜のワンダホー!』という店に遊びに来てね!」
「ねぇ、『夜のワンダホー!』ってどこにあるの?」
「えっとね・・。」
私は『夜のワンダホー!』の場所を覚えた。そして、犬に私の名前を教えた。
「そっか。よろしくね、花ちゃん。」
ゴールデンレトリバーの『クルード』は私にお辞儀をするとどこかへ去っていったのであった。
私は夜にすることを1つ1つ確認していた。
・猫達が集まる集会に行く。(ただし、気まぐれなので、何も毎日顔を出さなくてよい。)
・"塾"とかいう私の人間年齢に近い人達が行く集会に参加してみる。(ただし、場所は不明。)
・犬に招待された『夜のワンダホー!』に行く。(場所は分かる。)
私は夜にとても楽しそうなことがたくさんあり、どこから行こうか迷ってしまうのであった。