13・女子中学生
「ええーっ!!この時間に15歳の人間が居ないってどういうことなの!?」
私は驚いてエディバーに聞いてみた。
「実はね・・・。」
ゴクリ!
私はエディバーが真剣な顔で声のトーンを落とすので、思わず唾を飲んだ。
そして、言葉の続きを待つ。
「みんな同じ服を着て"学校"とかいう大きな家に行っているのさ!」
「ええっ、学校!?みんなそこにいるの?」
「ああ、そうさ!中では何をしているか分からないが、多分、僕達と一緒で集会をやっているんじゃないかな?」
「へぇ~。そうなんだぁ・・・・。」
私は知らなかった。私の人間化したときの年齢の人間は同じ服を着て集会をすることを。
つまり、その学校というところに行けば15歳の人間の暮らしかたがわかるのか。
「その集会って夜までやっているの?」
「いや、夕方で帰るみたいだよ。」
もし、夜まで学校に集まったいたら人間の姿になって行ってみたいと思ったのだが、夕方では私はまだ猫の姿だ。
私は少し残念そうに少しだけ頭を下げた。
「そっかぁ。じゃあ、人間の集会には人間になって参加できないんだね。行きたかったなぁ。」
「ガハハハ!そりゃあ、残念だったな。」
ゴンゴドラスは笑い転げる。
「あっ!でも、なんか特殊な人間は"塾"というところで夜に私服で集会をやっているみたいだよ?」
「そうなの!?じゃあ、塾なら私も参加できるじゃん!」
私はいつしか15歳の人間を観察するから、人間の集会に参加するに目標がかわっていた。
「えっ?参加するの?」
ゴンゴドラスは目を真ん丸にして驚いていた。
私はとても楽しみになり、ゴンゴドラスの声は聞こえずステップをするような感じでその場を後にした。
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土管があった場所から更に奥の方へと歩いていくと、木が多くなってきた。
私は塾で人間観察をすると決めたので、今は宛もなく放浪していた。
しかし、ここに来たのは間違いのようだ。まだ午前9時くらいだと思うが、木が多すぎて日の光が入ってこないで薄暗い。
私は更にその奥に行くのを躊躇った。別に宛はないのだ。だからこの先に行かなくてもいいのだが
、その奥に何があるのか気になった。
恐る恐る一歩を踏み出した。
「カァー!カァー!」
私の前足が地面に着くのと同時に頭上くらいからカラスの鳴き声が聞こえてきた。私はアニメみたいに驚きピョーンと真上にジャンプしてしまった。
この声の主はリリーだろうか?さっきまで全然気にならなかったのだが、カラスがいると思った瞬間に凄い視線を感じる気がした。
私は再びジャンプをして近くにある茂みに逃げて急いでその場から離脱した。