プロローグ
俺はなんでも一般人より少し出来た。
だからと言ってそれを増長するわけでもない。
俺はいつも通りで平和な日常を求む。
下手に増長して、舞い上がって、目をつけられるのが嫌なだけかもしれない。
ああ、平和だ。
毎日のように学校に行き、毎日のように部活動をして、毎日のように家に帰って、毎日のように飯を食って寝る。
「ああ、いつも通りだ」
一人暮らしのアパートで朝起きてから呟く。
昔からおかしいのはたまに夢で見る知らない女と知らない街。
その女はいつも俺の後ろにいて、いつも元気に俺に話しかけてくる。
顔や声はモヤがかかったみたいに、見えないし聞こえない。
だが知らない女だ。
街は行ったこともないような場所。
海外旅行のパンフレットと読み漁り、過去に言った場所かもしれないと何度も探した。だが見つからない。
その夢を見るときはいつもその場所だ。
そんな話を他言したらきっと「やばい奴」と思われるかもしれない。
そんな事を思って、誰にも話さなかった。
学校では授業を聞く。
聞くだけだ。
真面目に授業を受けなくても理解できるし、テストもそこそこ取れる。
部活も固定の部活はない。
助っ人を頼まれその部活のメンバーとして参加する。
ただそれだけだった。
俺は知らなかった。
日常が簡単に崩れることを。
初投稿の作品です。ゆっくりマイペースに投稿したいと思っています。
初めての事がたくさんで、至らない所もあると思いますが、温かい目で見てやってください。