プロローグのつづき
「ふぅ」
「話し疲れちゃった?」
「ああ。ちょっと喋りすぎた」
「ふふ。大河ってば、テンション上がるとずっと喋るんだもん」
やや色がはげた青いベンチの上で、俺達はずいぶんと話し込んだ。
「つい、ここに来ると懐かしくなってさ。澪だって、人のこと言えないだろ?」
「……バレた?」
そう言って澪は、俺の肩に乗っていた桜の花びらを一枚、指先ですくい取る。
「どうした?」
「ちょうど、あの時もこの季節だったよね」
「……ああ。そうだったな」
「あのあと、三年生の一年間もいろいろあったよね」
「ああ、あったあった。このコンビニじゃ新人がどっと入ってきて、毎日てんやわんやだったし。学校は学校で、新学期からずっとお祭り騒ぎでさ」
「ほんとほんと。学生生活って長いようで短かったけど、あの一年間は、やけに濃かったなあ」
俺たちは、揃ってコーヒーに口をつけた。
あの頃よりも、ずっとコーヒーの香りや苦味を、ちゃんと楽しめるようになっている気がした。
「あ、そうだ大河。このあと、渚さんとご飯の予定だったよね」
「そうそう。久しぶりに、この街で会おうって話になっててさ……っと、もう行ったほうがよさそうだな」
「じゃ、行こ。大河」
「ああ」
俺たちは立ち上がり、自然に手をつないだ。
「続きは――あの人にも、聞いてもらおうぜ」
「うん!」
俺達は今を生きている。
でも、たまにはこうやって過去を振り返ることができる。
それは、その時その時の一瞬を一生懸命に頑張ったからこそ。
だから、俺達はまだまだ今を一生懸命に生きていく。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
毎話、感想やリアクションを寄せてくださる読者の皆さまには、心から感謝しています。
活動報告にも少し書いていましたが、
実は、最終章に入る少し前の時期に、一度体調を崩してしまいました。
本業を続けながら、空いた時間を使って本作の執筆を進めていたため、
正直なところ、毎日投稿には少しずつ無理が出てきていたのかな、と思っています。
このあとの続きを書くかどうかについては、現時点ではまだ考えている途中です。
ひとまずは、少し休憩の時間を取ろうかなと思います。
読書をしたり、ゲームをしたり、
いまは他にやりたいことにも、ゆっくり向き合いたい気持ちがあります。
それでも、ここまで書き切れたことには、素直に達成感を感じています。
もし、感想や評価などをいただけましたら、とても励みになりますので、
よろしければぜひ、お待ちしています。
それでは、ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。




