沼に嵌っていく自分
この作品は実体験も混じりつつ書いています。
これが初めて書く小説なので温かい目で読んでいただけると嬉しいです! 細かい指摘なども欲しいので是非コメントなどを書いていただけると助かります。
連載するつもりなのでこれからもよろしくお願いします。
寒い冬の夜、俺は兄の家から飛び出した。
俺は服部京介仕事がうまくいかない会社員
会社は兄に紹介してもらった運送会社に勤めていて
寮も社宅もない会社なので仕方なく兄の家に住ませてもらっている。
四六時中兄と一緒なので何かある度に喧嘩をするほど仲は悪く周りからは良いふうには見られてなかった。
そんな中、初めての給料日。俺はどれくらい給料がもらえるか楽しみで数時間に何回も携帯で口座確認をしていた。
「やっと入った!」興奮気味に携帯をスクロールしてみた
口座を見ると口座には30万ほど振り込まれていた。
「ええ!こんなもらってもいいのか!」思わず口にしてしまうほど今までにこんな額を貰ったことが無かった為、興奮ともっと頑張らないとという使命感が入り混じりパンクしそうになっていた。
そして、興奮が覚めないまま気づいたら朝になっていた。
いつもより機嫌がいい俺を見て兄は、
「お前、給料見ただろ?どうだ、いい会社だろ?」
兄は着替えながら言ってきた。俺は内心、兄貴がいなければいい会社だと思ったが、働けているのは兄のおかげなので何も言えず会社に向かった。
兄が出勤途中の渋滞中に急に口を開いた。
「お前、家賃とか色々引くから後で給料全部おろしといて」
この時は興奮していてうまく判断ができなかったが、
この選択でこれからの人生が楽しく無くなる事はこの時はまだ知る由もなかった。
「わかった。昼か待ち時間にでもおろしに行ってくるよ」
やっと仕事が楽しくなってきた俺は気が大きく、なんでも良くなっていた。
いつも通りに仕事が進み、いつもより動きが良い俺に会社の上司の八神さんは、
「お前、給料日の日だけ調子いいじゃねぇか!いつもその感じで頼むわ!」 と笑いながら言う八神さんに俺は、
「すいません!これからがんばります!」と言うと、
周りから「最初っからやれ!」と突っ込まれた。
これに関しては苦笑いするしかできなかった。なんだかんだ仕事がひと段落ついて休憩の時間になり兄と八神さんと俺で中華料理屋に行くことになった。