8-6 坂本翔平。PVや宣伝に手ごたえを感じつつ。今後の展開を考える。
「よし! PKプレイ映像のPVも、評判いいな!!」
ああ、動画宣伝・大成功だ!
前のプレイヤーイベントのプレイ動画や、ファンタジア・エルドーンの基礎情報動画も反響よかったが、PKバージョンもいいぞぉ!!
うん! 内容は、カチコミ! 暗殺! 窃盗! 強盗! 料理勝負! 爆破などなど!!
マフィアのようにカチコんで、アサシンのように暗殺する華麗なプレイや! なんでも盗めるプレイ!
料理勝負で、素材を集め! 盗み! 相手を妨害したうえで勝つ!
街中爆破でターゲットKILLなどなど!! ド派手なPK要素がてんこ盛りだ!! ヒューーー!!!
ああ、すっごい再生数をたたき出してるねぇ!
これは、ヨーチューブに3割と荒れて、残りの3割をうちがとって。
その残りを採用されたPK人数で分けても! 一人当たり、数十万は入るだろう!!
それがまた刺激になって、良いプレイへのモチベーションアップ!
今後のPV撮影用のユーザー確保につながるし!!
また、このPVを見て、新規ユーザーも増えてるし!
ほんと、大成功だ!!! フーーー!!!
動画は強いねぇ!! へへへ!!!
っと、思っていたら!
――ピピピ。電話です!
幸太郎から電話だ!
「やァ! 翔平! 例のユーザーたちのプレイ動画紹介! 凄くいい感じだね!!
動画も人気で、ユーザー増えてよかった! ユーザーへの報酬振り込んどくよ!」
「ああ、そうしてくれ。あと、俺達の取り分で、ボーナス頼むぞ。俺も、そっちの従業員も」
前に行った、基礎情報動画と、プレイヤー・プレイ動画。
それらで稼げた金も合わせると、かなりの額になるはずだしね。ええ。
「もちろん! 分かってるよ!
この収入で、社員を引き止められるのはデカいからね!! へへへ!!!」
ああ、人数的に、一人数十万円のボーナス。
それを掛ける3回で、100万だ。
不景気の中では、めったにない超大型ボーナスだからな。
仕事のモチベーションアップしてくれるだろう。
もちろん、俺と幸太郎はその倍以上をいただくわけだが。
まァ、この動画でアピールは俺が発案で、幸太郎は社長だからね。仕方ないね。
契約結んどいてよかったぜ! イエーーー!!!
「でも、稼げてよかった! これで、続編開発に集中できる!
ああ、よかったといえば! バルセムもよかったね! 人気出てきたでしょ!!」
ああ、そうだな。バルセムも、人気出てきたんだよ。
最初は、高級AIの癖に動きや思考が地味だったんだが、最近はド派手にバトルしたり、爆撃支援したりと、学習して伸びたな。
それで、アクション映画みたい! ダイナミックでいいね!! っと、人気が出てきたのだ。
「そうだなでも、ジョリー・ロジャーとは比べ物にならん。
プレイヤーからも、PKからも。ぶっちぎりで、ジョリー・ロジャーの方が人気だ」
やはり、ビリー、ラミィとの家族推しが強い。
あと、単純に『カッコいい!』『強い!』『いろいろ教えてくれて、頼りになる!』っとめっちゃ人気が出まくっている。
……これで、決戦イベントでジョリー・ロジャー死んだら、荒れるくね???
「だ、大丈夫とは言えないかなァ?」
そうだな。
人気キャラが死ぬのは、運営としてもキツイ。
ゲームが荒れる要因になりやすいし、ゲームから離れる人も多くなるからだ。
これを意図的にして、ゲームを盛り上げようとしたゲームはあったが、ほとんど失敗に終わっている。
だから、できれば避けたいんだよなァ。マジで。
しかし。
「ジョリー・ロジャーを殺さないように。逆に、バルセムを殺す様に。そう仕向けるのも問題だ。
バレたら、大炎上。ゲームが終わる」
バルセムが死んでも、そこまで荒れないだろう。
でも、はなっからバルセムを殺せるルール・システムにするんはダメだ。
ユーザーに見透かされると、大炎上。
今までのゲームはなんだったんだ? となって、ユーザーは離れていく。
「そうだね。それはそうだ。でも、ジョリー・ロジャーは殺したくない。
彼の人気は本物だ。彼目当てでゲームをし、配信して。ユーザーが増えているところもある。
殺すには、あまりにも惜しいよ」
そうなんだよなァ。
だから、できるだけバトルには公正感を出しつつ。
ジョリー・ロジャーが死んでも、荒れないように持っていかなければならない。
うーーーむ……!!!
「……ちょっとアイデア詰めるわ」
「ああ、イベントまで時間張るしね! じゃあ、頑張って!」
「おう。お前も、続編がんばれよな」
時間はあるんだ。やっていこう。
なーに、何とかなるさ!! うん!
まずは、公正感のある決戦イベントだ!
よし、ここはもう手を入れない!!!
ああ、ジョリー・ロジャーが必ず生き残るとか、そういう風にはせず! むしろ、マジでガチの勝負にしよう!!!
もっと言えば、俺がジョリー・ロジャーの中に入り! ガチで勝負!
俺の思考や、様々なプレイヤーの行動を分析し!
下手すれば、軍事AIより育ってる! 高級AI・バルセムに!
全力で、挑むのである!!!
そんな、海軍・海賊、両サイド!
マジで全開で、殺し合いにするぜぇ!! ええ!!!
っで、勝負はマジにするから、負けても、あんまり荒れない方向で調整だな!!
具体的には、ジョリー・ロジャーの幽霊化や、イベントを考える!
彼を使い捨てにせず! 楽しめるイベントを実施しよう!!
もちろん、バルセムが負けた時も、彼の元で学べるイベントや、遊べるサブストーリーを考えるぞ!
とにかく、キャラを殺し、使い捨てるようなことだけは! 絶対に避けねば!!
うおおおお!!!
っという風に。
俺は、決戦イベントの準備をし。ルールやシステムなどを、調整。
その後のイベントやサブストーリーえ、死んでも関われるようになど! めっちゃ頑張ったのである!!!
そして。
「ファンタジア・エルドーン! 大イベント! 海軍VS海賊まで! あと0日!」
ネットに流れるCMが告げるように!
いよいよ、イベントの日が来たのであった!!!




